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奨学金を12年間返済した私から 学生の皆さまに最低限知っておいてほしいこと5つ
小学校から中学校に変わると単純に「学費が上がる」と思ってしまいますが、公立の小学校から公立の中学校に上がる場合、学費自体はさほど変わりません。
文部科学省が行った平成28年度学校基本調査報告書によると、公立小学校6年間で約32万2,000円、公立中学校3年間で約47万9,000円。
約15万7,000円、学費があがります。
私立の中学へ受験して入学した場合は約132万7,000円と約100万円上がることを考えると、公立の中学へ入学するなら家計への打撃は少ないほう、と言えるでしょう。
公立小学校から公立中学校でどういった部分が変わってくるのかというと、給食費、制服、部活動といった学校にまつわる費用の部分です。
筆者の通学圏にある公立の小中学校では、小学校は給食、中学校は任意選択制ですが、ほとんどの生徒がお弁当持参になります。
お弁当の内容にもよりますが、筆者の場合は1食約200円×20日間で約4,000円。
今までの給食費が約4,700円だったので、ほんの少しだけ安くなりました。
しかしガス代やその時の食材によって上下するので、給食費がなくなった分すごく安くなるということはないでしょう。
小学校では毎日私服でした。
子供服は年間5万円ほどでやりくりしているので、単純に制服を用意するだけで小学校時代の倍かかるように見えます。
しかし制服は1度購入するだけでほぼ3年間着られます。
私服の購入も土日に着る分と部屋着くらいなので、ほとんどかかりません。
被服代は、中学に入ってからのほうが安くなったと実感しています。
初年度に制服で10万円近くかかりますが、その後はかなり費用が抑えられるでしょう。
思いがけず大きな出費となるのが部活費用です。
特に運動部はユニフォーム、トレーニングウェア、スパイク、必要道具類などで最初の数か月の間に数万円の出費になることがほとんどです。
さらに運動部ではトレーニングウェアは消耗品です。
3年間で1~2度買い替える人は少なくありません。
長男は野球部に入っていますが、
・ トレーニングウェア:約2万円
・ ユニフォーム:約2万円
・ グローブやバット、スパイク:約5万円
・ そのほかバッグや靴下など:約2万円
合計約11万円が初年度にかかりました。
現在中学2年生ですが、トレーニングウェアは1度トレーニングパンツを買い換えているので約6,000円、スパイクも足が大きくなり買い替えているので約1万円、靴下などもちょくちょく買い替えているのでさらに1万円ほどが計上されます。
文科系の部活では、吹奏楽部は楽器のレンタルや購入、講師代などで年間数万円~数十万円かかるというところも。
美術部でも絵の具類や、人によってはペンタブや液タブなどのデジタル作画の道具など、数千円~10万円ほどかかる場合があります。
小学生から中学生になり、体も大きくなって生活リズムも変わります。
食費や水道代も大幅にアップしました。
生活の中で増えるものなので、できるだけ対策を取って費用を抑えるようにしましょう。
食費は「食べ盛り」という言葉もあるくらい、とにかくよく食べます。
5キロのお米が1週間ほどでなくなるので、お米を購入するサイクルが非常に早くなりました。
肉や魚などのメインのおかずも、小学校時代よりもはるかに食べます。
食費のアップは避けて通れない道でしょう。
小腹が減ったというときのために、せんべいや焼き菓子のようなおやつも常備しています。
おかずや主食の費用だけでなく、軽食やおやつの費用もアップします。
もやしや春雨などの安い食材でできる、カサ増し料理のレパートリーを増やす。
お菓子は子供の好みに合わせるだけではなく、その日の安売りのものも購入するようにする。
靴下や肌着類は、小学校時代よりも早く消費されていきます。
靴下は、運動量も増えるために穴が空いたりゴムが伸び切ったりして、3か月に1度は新しく買い直しています。
3足1,000円の靴下を3か月ごとに買い直すので、年間4,000円です。
しまむらやユニクロなどの安くて丈夫なものにする。
ルーズリーフやシャーペンの芯などの学習用品の消耗品は、まとめ買いで安くなるように工夫する。
気が付かないうちに増えていたのは、水道代です。
以前は約1万2,000円/2か月だったのが、部活が始まりユニフォームの洗濯が増えた、シャワーの回数が増えたなどが原因で、約2万2,000円/2か月になってしまいました。
ユニフォームは毎日使うので、毎日洗濯することは必須です。
泥汚れもあるので、別で洗濯していたらあっという間に水道代が上がってしまいました。
大き目のバケツを購入し、ユニフォームはバケツを使ってつけ置き洗いをするようにしました。
脱水のみ洗濯機を使うようにしています。
数か月続けたところ、約2万2000円/2か月だった水道代が、約1万8,000円/2か月まで下がりました。
4,000円/2か月の節約効果は大きいと実感しました。
中学校へ上がると塾に行く子供も増えてきます。
高校受験のシステムが変わり、中学時代の内申点が重要になった、という話を聞いたことがある人もいるでしょう。
中学1、2年生時代の定期テストの成績も高校受験での判断材料になるので、1、2年生のうちから塾に通わせる必要が出てくる場合もあります。
筆者の周りでは中学1年生の時から塾に通う子、3年生の部活引退から通う子、さまざまなパターンがありました。
周りが塾に行きだすと、非常にあせってしまいます。
あわててリサーチ不足のまま、友達が通っている塾だからという理由で通塾させたところ、友達としゃべったりしている方がメインで、勉強に身が入っていなかったというケースもあります。
通塾を考えている場合は、無料体験やすでに通っている人の口コミなどを利用してよく比較検討してからのほうが良いでしょう。
筆者の周りにある塾の費用を比較すると、中学2年生までは2教科もしくは3教科で2万円程度のところが多く、中学3年生から飛躍的に費用が上がります。
3教科でも3万円、5教科だと3万5,000円~5万円と、かなり高額になるところもあります。
授業料だけでなく、教材費や模試、講習など、入るまでは見えなかった費用というものも出てきます。
中学に入学すると、学校にまつわる費用は、学費の面では大きく変わりません。
しかし部活や塾などが生活に組み込まれると、一気に費用が上がってきます。
部活や塾に関しては、親の都合だけで減らせるものではありません。
前もってどの部活に入るのか、どれくらいの費用がかかるのかをリサーチしておけば、家計から少しずつ積み立てる、貯蓄からどれだけ使うか予算を組むことも可能です。
生活費に関しては、まとめ買いやセール時期などを駆使して少しでも抑える工夫が必要になってきます。
小学校高学年くらいになったら、中学生活をリサーチして想像しながら、使うべき部分や節約する部分を洗い出し、備えておくとよいでしょう。(執筆者:松田 潔子)
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