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先週の動きで、9月14日の高値を上抜けられず上値を切り下げ、水曜日の押しで9月22日の安値を割り込み、安値も切り下げる動きを作ったことで上昇トレンドへの終わりを示す条件が1つ示されました。
さらに9月14日を1番天井として、9月27日を2番天井としたダブルトップと見ると、22日をネックラインとなる形でネックライン割れとなっています。
2つ目としては、明確に25日線を割り込んできました。
まだ上向きを示していることで、完全に上昇トレンド終焉とはなっていないものの、陰りが出ていると考えられる状況です。
先週の押しで強い上昇は完全に終えており、上昇トレンドへの陰りが見える中、BOXに入るのかも見極めになります。
週足を見ると足型は大きな陰線形成で組み合わせとしては「陽陰の包み線」で下を示唆した形状となっています。
しかし陰線の下値が26週線をサポートラインとした位置取りとなっており、下値の堅さも見え隠れする状況です。
ただ、26週線が波うちを示していることや、ボリンジャーバンドの動きからBOX示唆と見受けます。
BOXだとすると、⁺2σを上値抵抗線にしたBOXとなりそうな気配で現状TPラインで止まっている雰囲気ですが、₋1σまでの押しが想定されますが、どうなるでしょうか。
ファンダメンタル的には、中国恒大集団問題に関しては今回の押しの要因にはなっていないと見受けますが、後々の火種として残っていると考えます。
今回の下げの要因としては、米国のテーパリング開始に伴う10年債の金利上昇、米国債務上限引き上げ法案が通過しないことで経済活動機能の低下が想定されることの懸念と考えるも、長期的なことではないと考えられる事案です。
テーパリングに関しては引き続きじわじわと下げ材料になると、私的には考えています。
国内に関しては8月後半から総裁選モードで株高を演出してきましたが、総裁選の結果「可もなく不可もなく」とな、上げすぎに対する材料出尽くしの売りが出ていると考えられます。
では、ここで現状分析です。
まずは5日線ですが、1週間を通して下向きを維持しており、角度も強めで短期的には下落を示しています。
株価の位置としても下に乖離したままで、下げ圧力の強さを示しています。
25日線としては変わらず、1週間を通して上向きを維持し、角度もまだ簡単には向きを下にするという状況にはないと見受けます。
位置としては、週末には大きく下に乖離するという動きとなり、今週の動きに注目という状況です。
75日線は微妙ではあるも、向きを下に変えたと見受けられる状況です。
位置としては上を維持する1週間でしたが、週末金曜日はここ3週間続いた75日100日200日移動平均線が重なっている位置近辺まで押して下げ渋り、サポートラインとした形状の週末となっており、反発示唆とも見える状況です。
週末の足型としては大きい陰線で下げ始め示唆ないし、下げ止まり示唆とも見受けられる形状です。
トレンドラインとしては、下値支持線は8月31日と9月22日の安値を結ぶライン、8月20日と8月31日の安値を結ぶラインの2つを割ったことで、トレンド変換の可能性を示しています。
横軸としては7月13日の高値を割り込み、8月12日の高値が意識されることとなると考えます。
過去の上値抵抗線としていた2月16日と3月18日の高値を結んだラインが、サポートラインとして切り替わったかなとも見受けます。
反発した時の上値抵抗線としては目先25日線と考え、BOXとなると25日線は機能しなくなると考えます。
その上は28日から29日に空けた窓が強い抵抗体になると考え、さらには9月14日と27日の高値を結ぶラインを意識していきたいと思います。
テクニカル指標では、一目均衡表では基準線・転換線を割り込んで強さに陰りを出しています。
10月12日のねじれに向かって雲抜けをしてくるのか、ねじれで反転となるのかと想定しています。
ボリンジャーバンドではバンドが収斂を開始しており、波打ち開始してBOX示唆に向かうのか今後の動きに注目です。
先週意識した₋1σを割り込んで₋2σまで下げていくのか、下へのボリンジャーウオークとなっていくのか注目です。
スローストキャストでは、上げ切らない中段でデットクロスとなったことで、上げトレンドが終焉と示す動きとなりました。
週末2本のラインが下まで降りてきているので、今週ゴールデンクロスが想定されます。
その後どこまで上げていくのか横にスライドするのかで今後のトレンドを示してくると考えます。
総合判断としては先週の押しで上昇トレンドに陰りを出し、深い調整なのか、トレンド変換のきっかけなのかの見極めとなります。
目先25日線までの反発を意識してしっかり上抜けていくのか、25日線のところでつまずくのか、25日線まで戻せず窓にたたかれて下げに転じてさらなる切り下げとなるのかなどの想定をしています。
現状は、まだ上昇トレンドを維持していることを意識したうえでトレンド変換に備えたいと思います。(執筆者:城 晶子)