30代平均年収は400万円台|学歴・業種・都道府県別や年収アップ法も
本コラムでは、学歴や業種(産業)、都道府県別などさまざまな切り口で30代の平均年収を紹介していく。あわせて記事の後半では、年収アップ法についても解説する。
なお、本コラムでは厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」を基に記事を作成している。本調査の概要は以下のとおりだ。
調査時期:令和4年7月
調査方法:調査票を配布し、(ア)記入済みの調査票を郵送する方式、(イ)インターネットを利用したオンライン報告方式、(ウ)調査票の様式により記入した光ディスクを郵送する方式のうちいずれかの方法で回収
調査対象数:78,589事業所
有効回答数:55,427事業所
有効回答率:70.5%
30代の平均年収は30代前半約422万円、後半約469万円
厚生労働省が公表している「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、30代前半(30〜34歳)と30代後半(35〜39歳)の月給は下表のとおりだ。
年齢階級 | 男女計 | 男性 | 女性 |
30~34歳 | 28万1,000円 | 29万7,000円 | 25万4,000円 |
35〜39歳 | 31万2,500円 | 33万5,800円 | 26万8,200円 |
これをもとに、ボーナスを月収の3ヵ月分と仮定し、編集部で年収を算出した。
年齢階級 | ボーナスなし | ボーナスあり(3ヵ月分) |
30~34歳 | 337万2,000円 | 421万5,000円 |
35〜39歳 | 375万円 | 468万7,500円 |
30代前半と30代後半を比較すると後半のほうが約47万円多くなる。
・30代前半の平均年収約422万円
30代前半(30~34歳)の平均年収は421万5,000円だ。ちなみに対前年との比較では1.9%のアップである。また、2023年の平均賃上げ率は3.58 %だった(中小賃上げ率3.28%)。参考までに2022年の平均年収421万5,000万円に、2023年の平均賃上げ率に近い3%程度を加味すると434万 1,450円となる。
参考:時事通信「23年春闘、賃上げ率3.58%=物価高で30年ぶり高水準―連合最終集計」2023年7月5日付
・30代後半の平均年収約469万円
30代後半(35~39歳)の平均年収は468万7,500円だ。対前年との比較では2.5%のアップである。前項同様、2023年の平均賃上げ分(賃上げ率3%程度)に近い数値を加味すると482万8,125万円となる。
男女別の30代平均年収
30代の平均年収といっても、男性と女性で金額が異なる。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」を基に、編集部で30代の男女の年収を算出した(ボーナスを月収の3ヵ月分と仮定)。
30代前半の男性の平均年収445万5,000円に対し、女性の平均年収は381万円である。男性のほうが約65万円多い。また、30代後半では、男性の平均年収503万7,000万円に対し、女性の平均年収は402万3,000円である。男性のほうが約101万円多い。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
30~34歳の平均年収 | 445万5,000円 | 381万円 |
35~39歳の平均年収 | 503万7,000円 | 402万3,000円 |
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を基に、30代男女の年収の推移を編集部で算出し、グラフ化した。なお、同様にボーナスを月収の3ヵ月分と仮定した。
学歴別の30代平均年収
同じ30代でも学歴によって平均年収は変わってくる。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」を基に、編集部で学歴ごとの30代の平均年収を算出した(男女計の結果)。
最終学歴 | 30代前半の平均年収 (30~34歳) | 30代後半の平均年収 (35~39歳) |
---|---|---|
高校 | 372万7,500円 | 401万4,000円 |
専門学校 | 394万6,500円 | 429万4,500円 |
高専・短大 | 391万9,500円 | 426万6,000円 |
大学 | 457万3,500円 | 530万8,500円 |
大学院 | 531万4,500円 | 641万7,000円 |
最終学歴が高校と大学を比較すると、30代前半で約85万円差、30代後半で約129万円差がある。
・学歴別年収の中央値
全年代で見た場合の30代はどれくらいの年収推移なのか、同調査を基に編集部で学歴別の中央値を算出した。
まず、最終学歴が高校のケースでの全年代の年収中央値が下図である。30〜34歳の372万7,500円と60〜64歳の387万3,000円が中央値であった。そのため、高卒30代後半の平均年収401万4,000円は中央値より高いことがわかる。
<高卒での全年代の年収中央値>
次に、最終学歴が大学のケースでの全年代の年収中央値が下図である。35〜39歳の530万8,500円が中央値であった。そのため、大卒30代前半の平均年収457万3,500円は中央値より低いことがわかる。
<大卒での全年代の年収中央値>
企業規模別の30代平均年収
その人が勤めている会社の規模も平均年収に影響する。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」を基に、編集部で企業規模別の30代平均年収を算出した(男女計の結果)。ちなみに大企業と小企業を比較すると、30代前半で69万円差、30代後半で92万円差がある。
なお、ここでは常用労働者1,000人以上を「大企業」、100~999人を「中企業」、10~99人を「小企業」としている。
企業規模 | 30代前半の平均年収 (30~34歳) | 30代後半の平均年収 (35~39歳) |
---|---|---|
大企業 | 461万1,000円 | 524万4,000円 |
中企業 | 408万7,500円 | 448万6,500円 |
小企業 | 392万4,000円 | 432万3,000円 |
・企業規模別年収の中央値
まず、大企業での全年代の年収中央値が下図である。30〜34歳の461万1,000円と60〜64歳の467万1,000円が中央値であった。大企業の30代後半の平均年収524万4,000円は中央値より高いことがわかる。
<大企業での全年代の年収中央値>
<中企業での全年代の年収中央値>
次に、中企業での全年代の年収中央値が下図であり、こちらも同様に30〜34歳の408万7,500円と60〜64歳の440万4,000円が中央値であった。中企業の30代後半の平均年収448万6,500円は中央値より高いことがわかる。
<小企業での全年代の年収中央値>
最後に、小企業での全年代の年収中央値が下図のとおりで、30〜34歳の392万4,000円と60〜64歳の428万1,000円が中央値であった。小企業の30代後半の平均年収432万3,000円は中央値より高いことがわかる。
すべての企業規模で30代前半が中央値であったことから、30代の年収が全年代の真ん中であるといえるだろう。
産業別の30代平均年収
その人がどんな産業に従事しているかも平均年収に影響する。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」を基に、編集部で産業別の30代平均年収を算出した(男女計の結果)。なお、下記に抜粋した産業のなかで30代の平均年収が一番高いのは「情報通信業」、一番低いのは「宿泊業、飲食サービス業」となっている。
産業 | 30代前半の平均年収 (30~34歳) | 30代後半の平均年収 (35~39歳) |
---|---|---|
建設業 | 440万4,000円 | 507万6,000円 |
製造業 | 391万1,000円 | 442万9,500円 |
情報通信業 | 500万4,000円 | 573万円 |
運輸業、郵便業 | 404万2,500円 | 433万500円 |
卸売業、小売業 | 418万2,000円 | 464万1,000円 |
金融業、保険業 | 488万2,500円 | 578万1,000円 |
宿泊業、飲食サービス業 | 370万3,500円 | 401万5,500円 |
医療、福祉 | 417万6,000円 | 451万2,000円 |
・産業別年収の中央値
まず、情報通信業での全年代の年収中央値が下図である。60〜64歳の527万4,000円と65〜69歳の561万4,500円が中央値であった。情報通信業の30代前半の平均年収500万4,000円は中央値よりも低く、30代後半の平均年収573万円は中央値より高いことがわかる。
<情報通信業での全年代の年収中央値>
次に、宿泊業、飲食サービス業での全年代の年収中央値が下図である。60〜64歳の346万9,500円と30〜34歳の370万3,500円が中央値であった。
<宿泊業、飲食サービス業での全年代の年収中央値>
情報通信業での全年代の年収中央値は30代ではなかったが、宿泊業、飲食サービス業全年代の年収中央値は30代前半が入っていた。
雇用形態別の30代平均年収
30代平均年収を「正社員・正職員」と「正社員・正職員以外」で比べると、大きな格差がある。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」を基に編集部が算出したところ、正社員・正職員のほうが30代前半では約109万円、30代後半では約165万円、平均年収が高い。
また正職員・正職員だけで30代平均年収の推移を見ると、前半よりも後半のほうが約53万円高くなっている。これに対し、正社員・正職員以外は前半よりも後半のほうが3万3,000円低くなっている。
雇用形態 | 30代前半 (30~34歳) | 30代後半 (35~39歳) |
---|---|---|
正社員・正職員 | 432万6,000円 | 485万2,500円 |
正社員・正職員以外 | 323万2,500円 | 319万9,500円 |
・雇用形態別年収の中央値
まず、正社員・正職員での全年代の年収中央値が下図である。65〜69歳の444万9,000円と35〜39歳の485万2,500円が中央値であった。正社員・正職員の30代前半の平均年収432万6,000円は中央値よりも低いことがわかる。
<正社員・正職員での全年代の年収中央値>
次に、正社員・正職員以外での全年代の年収中央値が下図である。45〜49歳の319万2,000円と35〜39歳の319万9,500円が中央値であった。正社員・正職員以外の30代前半の平均年収323万2,500円は中央値よりも高いことがわかる。
<正社員・正職員以外での全年代の年収中央値>
正社員・正職員の30代が中央値となった。しかし、正社員・正職員以外の30代前半が中央値より高いのは特徴点といえるだろう。
都道府県別の30代平均年収トップ5・ボトム5
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」を基に編集部が算出したところ、47都道府県別の30代平均年収(30~34歳/産業計/男女計)は次の通りだ。
都道府県 | 月給 | 賞与など | 平均年収 |
---|---|---|---|
北海道 | 25万9,500円 | 52万2,600円 | 363万6,600円 |
青森 | 24万9,000円 | 35万8,300円 | 334万6,300円 |
岩手 | 21万800円 | 31万5,700円 | 284万5,300円 |
宮城 | 21万9,400円 | 49万7,400円 | 313万200円 |
秋田 | 19万6,800円 | 17万9,600円 | 254万1,200円 |
山形 | 25万4,300円 | 48万8,500円 | 354万100円 |
福島 | 24万1,200円 | 58万4,500円 | 347万8,900円 |
茨城 | 24万5,300円 | 29万6,500円 | 324万100円 |
栃木 | 24万9,000円 | 46万1,500円 | 344万9,500円 |
群馬 | 26万1,800円 | 56万300円 | 370万1,900円 |
埼玉 | 28万8,800円 | 30万6,000円 | 377万1,600円 |
千葉 | 30万3,500円 | 56万8,100円 | 421万100円 |
東京 | 31万4,100円 | 59万円 | 435万9,200円 |
神奈川 | 28万9,700円 | 34万100円 | 381万6,500円 |
新潟 | 25万5,500円 | 37万1,600円 | 343万7,600円 |
富山 | 24万7,100円 | 39万200円 | 335万5,400円 |
石川 | 25万7,700円 | 37万4,000円 | 346万6,400円 |
福井 | 23万8,500円 | 43万1,400円 | 329万3,400円 |
山梨 | 25万5,100円 | 38万2,500円 | 344万3,700円 |
長野 | 25万3,300円 | 25万1,600円 | 329万1,200円 |
岐阜 | 26万5,900円 | 35万2,300円 | 354万3,100円 |
静岡 | 27万4,900円 | 47万400円 | 376万9,200円 |
愛知 | 28万3,100円 | 48万5,600円 | 388万2,800円 |
三重 | 29万8,600円 | 43万7,800円 | 402万1,000円 |
滋賀 | 22万9,800円 | 30万8,300円 | 306万5,900円 |
京都 | 26万1,600円 | 37万6,000円 | 351万5,200円 |
大阪 | 26万8,900円 | 51万9,700円 | 374万6,500円 |
兵庫 | 26万9,000円 | 37万5,100円 | 360万3,100円 |
奈良 | 28万1,600円 | 35万1,800円 | 373万1,000円 |
和歌山 | 25万7,500円 | 43万9,800円 | 352万9,800円 |
鳥取 | 23万5,000円 | 23万3,600円 | 305万3,600円 |
島根 | 20万6,400円 | 24万5,200円 | 272万2,000円 |
岡山 | 25万5,000円 | 27万7,300円 | 333万7,300円 |
広島 | 24万4,800円 | 45万1,400円 | 338万9,000円 |
山口 | 23万3,700円 | 28万6,900円 | 309万1,300円 |
徳島 | 23万6,200円 | 48万4,000円 | 331万8,400円 |
香川 | 25万500円 | 51万600円 | 351万6,600円 |
愛媛 | 25万2,600円 | 67万5,100円 | 370万6,300円 |
高知 | 21万6,200円 | 29万9,800円 | 289万4,200円 |
福岡 | 36万4,000円 | 80万3,000円 | 517万1,000円 |
佐賀 | 26万1,500円 | 50万8,100円 | 364万6,100円 |
長崎 | 21万2,200円 | 28万700円 | 282万7,100円 |
熊本 | 23万1,200円 | 31万2,000円 | 308万6,400円 |
大分 | 24万1,400円 | 16万9,900円 | 306万6,700円 |
宮崎 | 25万9,800円 | 40万5,500円 | 352万3,100円 |
鹿児島 | 22万7,100円 | 46万5,900円 | 319万1,100円 |
沖縄 | 21万1,500円 | 33万6,300円 | 287万4,300円 |
上記表の結果をもとにした47都道府県別の30代平均年収ベスト5(上位5位)は次の通りだ。
上記表の結果をもとにした47都道府県別の30代平均年収ボトム5(下位5位)は次の通りだ。
30代の手取り年収額をシミュレーション
ここまで30代平均年収をテーマに解説してきたが、ここでいう年収とは額面金額である。実際に使える手取り額は限られる。そこで、手取り年収額を「手取り計算ツール」で算出してみる。
※「手取り計算ツール」では年収が千円以下切り捨てで計算される
・30歳大卒男性の平均年収395万円の手取りは約312万円
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」を基に編集部で算出した大卒男性の平均年収は、30代前半で年間給与が約316万円(月給26万3,800円×12ヵ月)、ボーナスが約79万円(月給26万3,800円×3ヵ月)、合計約395万円であった。
これをもとに30歳男性、東京都在住、独身、扶養なしの手取り額を割り出すと、約312万円になる。
・手取りの年間給与:250万2,555円
・手取りのボーナス:62万6,700円
額面から差し引かれる金額の内訳は次の通りである。
項目 | 年収 | ボーナス |
---|---|---|
所得税 | 5万9,000円 | 1万4,750円 |
住民税 | 12万8,100円 | 3万2,025円 |
健康保険 | 15万9,500円 | 3万9,500円 |
厚生年金 | 29万1,885円 | 7万2,285円 |
雇用保険 | 1万8,960円 | 4,740円 |
・32歳専門卒女性の平均年収371万円の手取りは約294万円
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、専門学校卒女性の平均年収は30代前半で年間給与が約297万円(月給24万8,400円×12ヵ月)、ボーナスが約74万円(月給24万8,400円×3ヵ月)、合計371万円であった。
これをもとに32歳女性、愛知県在住、独身の手取り額を割り出すと以下のようになる。
・手取りの年間給与:235万3,917円
・手取りのボーナス:58万8,258円
額面から差し引かれる金額の内訳は次の通りである。
項目 | 年収 | ボーナス |
---|---|---|
所得税 | 5万3,600円 | 1万3,354円 |
住民税 | 11万7,200円 | 2万9,201円 |
健康保険 | 15万1,145円 | 3万7,037円 |
厚生年金 | 27万6,330円 | 6万7,710円 |
雇用保険 | 1万7,808円 | 4,440円 |
30代平均年収の生活費の目安は約26万円
生活費の目安は、住んでいる地域によって異なる。家賃の違いや交通手段の違いにより差がでてくる。一例として東京都内に在住の場合、30代前半の年収は約422万円で、手取りになると年収約330万円・月収約26万5,000円となる。実際にはボーナスの額などで異なるため、あくまで参考の数値としてシミュレーションを行う。
上記の手取り収入をもとに「生活費(貯蓄含む)」の目安をシミュレーションすると約26万3,500円になる。内訳は次の通りだ。
項目 | 金額 |
---|---|
家賃 | 8万7,000円 |
水道光熱費 | 1万円 |
食費 | 4万3,500円 |
通信費 | 5,000円 ※格安スマホ+マンションに無料Wi-Fiあり |
交通費 | 5,000円 |
日用品、被服費 | 1万5,000円 |
娯楽費 | 2万円 |
雑費 | 1万円 |
貯蓄、資産運用 | 5万8,000円 |
その他 | 1万円 |
なおシミュレーション内の金額は、一般的にいわれている「理想の割合」をもとに計算した。
- 家賃の目安:手取り収入の25~30%
- 食費の目安:手取りの15%(1人暮らしの場合)
- 貯蓄(資産運用)の目安:手取りの20%
30代で平均年収をアップさせる方法
30代の平均年収を上回る収入を得たいと考える人もいるだろう。実現するには、主に4つの選択肢がある。
・転職によるキャリアアップ
30代平均年収を上回る収入を実現する方法として、取り組みやすいのは転職をすることだ。例えば大学卒業後、同一業界で働いてきた30代であれば、経験値が蓄積されているため他社でも評価されやすいだろう。
・スキルアップや資格取得
転職だけが30代の年収をアップさせる方法ではない。同じ会社に勤めながらも、スキルアップや資格取得などの手当によって年収をアップさせることも期待できる。ただし会社によって制度も異なるため、資格取得が必ず年収アップに繋がるわけではない。
・副業や起業
会社員の枠組みだけにとらわれず、副業や起業によって年収をアップさせる選択肢もある。若い30代であれば、「本業+副業」で平均年収を上回ることも可能だろう。ただし、会社によっては副業を禁止する規則もあるため注意が必要だ。
・資産運用や不動産投資
「本業が忙しくて時間がない」「本業で精一杯」という30代は、資産運用を積極的に行って平均年収を上回る収入を狙うといいだろう。資産運用の一例として、投資信託や不動産投資などがある。
30代から始めたい不動産投資
前述のように本業(会社員などの仕事)に影響を与えず、最小限の手間で資産運用をしていきたい30代には不動産投資が向いている。詳細を確認してみよう。
・30代から不動産投資を始めたい理由
<定年退職前後のタイミングで完済しやすい>
不動産投資を始める際には、返済期間20~30年の長期ローンで物件を購入するのが一般的だが、30代であれば定年退職前後のタイミングで完済しやすい。ローン完済後は、家賃収入が期待できる。
<不動産投資ローンが組みやすい>
30代は、不動産投資ローンが組みやすい傾向だ。ローン審査では、さまざまな項目をもとに総合的に「融資の可否」が判断される。契約者の年齢も審査項目の一つだが、30代はローンの審査基準を満たしていることが多い。
<収入・貯蓄・勤続年数などで充実しやすい>
30代は、収入・貯蓄・勤続年数などで充実しやすいことも理由の一つだ。20代と比較した場合、収入や貯蓄が増えたり勤続年数が長くなったりしやすいため、ローン審査で有利になりやすい。
年間収入 | 貯蓄 | |
20代(平均26.9歳) | 572万円 | 439万円 |
30代(平均35.3歳) | 695万円 | 858万円 |
上記のように30代と不動産投資は相性がよいが注意点もある。会社員や公務員の場合、それぞれの職場で副業の規定があるが、不動産投資がその内容に抵触していないかルールを確認してから始めるのが賢明だ。
【関連記事】不動産投資は30代から始めるべき?メリットや注意点について解説
30代の平均年収に関するQ&A
Q.30代は年収いくらから勝ち組か?
例えば、30代前半の平均年収はボーナス3ヵ月分と仮定すると約421万5,000円である(厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」)。これと比較した場合、年収500万円以上であれば平均年収を大きく上回っているため、勝ち組といえるかもしれない。
Q.大企業で30代の年収はいくらか?
大企業に勤務する人の平均年収(ボーナス3ヵ月分と仮定)は、30代前半(30~34歳)だと約461万1,000円、30代後半(35~39歳)だと約524万4,000円である(厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」)。
Q.30代男性の平均年収はいくらか?
30代男性の平均年収(ボーナス3ヵ月分と仮定)は、30代前半(30~34歳)だと約445万5,000円、30代後半(35~39歳)だと約503万7,000円である(厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」)。
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