春節(旧正月)連休明け18日の中国本土マーケットは値上がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比20.27ポイント(0.55%)高の3675.36ポイントと4日続伸した(上海A株指数は0.55%高の3852.80ポイント)。終値で約5年半ぶりの高値水準を切り上げている。


内外環境の改善で買われる流れ。連休中の海外株高、原油や非鉄など商品の市況高が材料視された。中国本土で春節期間中に、新型コロナウイルスの新規感染拡大が抑えられた上で、消費活動が活発化したことも買い安心感を誘っている。中国国家衛生健康委員会によれば、春節連休を含む9〜16日の一週間で確認された新規感染者は合計75人にとどまり、うち国内感染者は1人だけだった。ただ、上値は重い。中国人民銀行(中央銀行)が朝方実施した金融操作で資金を市中から吸収し、短期金利が急上昇したことを嫌気した。(亜州リサーチ編集部)


エネルギー株に買いが先行。中国石油化工(600028/SH)が7.4%高、中国石油天然気(601857/SH)が4.3%高、中国神華能源(601088/SH)が4.1%高、中海油田服務(601808/SH)が2.9%高で引けた。非鉄株や産金株も急伸。洛陽モリブデン(603993/SH)と紫金鉱業集団(601899/SH)がそろってストップ高した。


金融株もしっかり。興業銀行(601166/SH)が4.1%高、招商銀行(600036/SH)が2.1%高、中国平安保険(601318/SH)が4.0%高、中国人寿保険(601628/SH)が3.9%高と値を上げた。このほか映画やゲームの娯楽株、不動産株、インフラ関連株、海運株、公益株なども買われている。


半面、消費関連株の一角は安い。醤油メーカー中国大手の仏山市海天調味食品(603288/SH)が8.4%、白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が5.0%、家電メーカーの海爾智家(600690/SH)が4.0%、免税店運営の中国旅遊集団中免(601888/SH)が2.1%ずつ下落した。医薬品株、ハイテク株の一角も売られている。


一方、外貨建てB株相場は値上がり。上海B株指数が0.93ポイント(0.38%)高の244.86ポイント、深センB株指数が4.48ポイント(0.40%)高の1133.67ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 18日の中国本土市場概況:上海総合0.6%高で4日続伸、エネルギーと金属に買い