9日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比61.79ポイント(1.86%)安の3354.63ポイントと反落した(上海A株指数は1.86%安の3411.05ポイント)。約1カ月半ぶりの安値水準に落ち込んでいる。

米中対立の激化が警戒される流れ。環球時報の編集長は8日、「台湾を訪問した米高官やつながりのある米企業に対し、中国政府は制裁を科す方針にある」と明らかにした。また、トランプ米政権は8日、新疆ウイグル自治区のウイグル族を抑圧しているとして、同地域の一部企業から製品を輸入することを禁止すると発表している。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、夏場の相場上昇をリードしたITハイテク関連が安い。LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が7.9%、携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)大手の聞泰科技(WINGTECH:600745/SH)が7.3%、指紋認証ICの深セン市匯頂科技(603160/SH)が5.8%、業務ソフト開発大手の用友網絡科技(600588/SH)が5.0%ずつ値を下げた。上海市場のハイテク企業向け市場「科創板」では、7月23日に算出・公表開始した上海科創50(Star50)が3.5%下落し、指数算出以来の安値を更新した(構成50銘柄のうち47がマイナス)。

医薬品関連株も急落。国薬集団薬業(600511SH)が7.4%安、福医薬集団(600079/SH)が5.8%安、上海復星医薬集団(600196/SH)が4.8%安で引けた。消費関連株、自動車株、素材株、不動産株、金融株、インフラ関連株の一角なども売られている。

半面、空運株はしっかり。中国東方航空(600115/SH)が1.9%、中国国際航空(601111/SH)が1.6%、中国南方航空(600029/SH)が1.3%ずつ上昇した。タンカー各社も物色される。中遠海運能源運輸(600026/SH)が2.1%高、招商局能源運輸(601872/SH)が0.6%高で取引を終えた。防衛関連株、公益株、港湾の一角も買われている。

一方、外貨建てB株相場は値下がり。上海B株指数が5.35ポイント(2.12%)安の246.65ポイント、深センB株指数が4.66ポイント(0.49%)安の939.03ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 9日の中国本土市場概況:上海総合1.9%安で反落、「科創板」は3.5%急落