12日の中国本土市場は小安く引けた。主要指標の上海総合指数は、前日比1.16ポイント(0.04%)安の2919.74ポイントと3日続落している(上海A株指数は0.04%安の3060.43ポイント)。

前日までの軟調地合いを継ぐ流れ。足元の経済指標が相次ぎ下振れるなか、景気持ち直しの期待がやや後退している。また、欧州や米国で新型コロナウイルス感染拡大「第2波」の懸念が強まっていることも投資家心理の重しとなった。

業種別では、資源・素材が安い。中国北方稀土(600111/SH)が2.0%、江西銅業(600362/SH)が1.8%、安徽海螺セメント(600585/SH)が1.3%ずつ下げた。ハイテク株の一角もさえない。LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が2.5%下落した。発電株、エネルギー株、空運・海運株、金融株や不動産株の一角も売られている。

ただ、下値は限定的。「景気下振れは当局に経済対策強化を促す」との見方もあり、指数は終盤に入り、一時プラス圏で推移した。中央政府はすでに、「地攤(露店、屋台)経済」や「夜間経済(ナイトエコノミー)」など消費を通じた景気持ち直しの方針を示している。消費関連株がしっかり。老舗小売グループの王府井集団(600859/SH)がストップ高、業界大手の青島ビール(600600/SH)が2.6%高、スーパーマーケット大手の永輝超市(601933/SH)が2.2%高で引けた。医薬品株、自動車株や不動産株の一角も買われている。

一方、外貨建てB株相場はまちまち。上海B株指数が0.22ポイント(0.11%)高の207.44ポイント、深センB株指数が1.45ポイント(0.17%)安の858.06ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 12日の中国本土市場概況:上海総合0.04%安で3日続落、政策期待で下げ渋り