11日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比25.95ポイント(0.88%)高の2973.66ポイントと4日続伸した。上海A株指数も上昇し、27.23ポイント(0.88%)高の3115.31ポイントで取引を終えた。

米中通商協議の進展が期待されるなか、投資家心理も上向く。トランプ米大統領は10日、「中国の劉鶴副首相と11日にホワイトハウスで会談する」と自身のツイッターに投稿した。また、初日の閣僚級通商協議は「良好な交渉だった」と評価している。また、劉副首相と面談した全米商工会議所の幹部は10日、通貨協定で合意できる可能性があるとコメント。市場の一部では、来週15日に予定される一部中国製品に対する関税引き上げに関し、一旦保留されるとの観測が流れている。時価総額上位の銘柄群に買いが先行し、上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は1.44%高と他の指数をアウトパフォームした。

金融株が相場をけん引する。中信建投証券(601066/SH)が4.5%高、招商銀行(600036/SH)が3.4%高、中国人寿保険(601628/SH)が1.7%高と値を上げた。運輸株、公益株、不動産株、医薬品株、インフラ関連株、ハイテク株の一角なども買われている。

このほか石油関連株も急伸。原油タンカーの招商局能源運輸(招商輪船:601872/SH)がストップ高、海洋油田掘削サービスの中海油田服務(601808/SH)が8.4%高で引けた。イランのメディアが11日、「サウジアラビア西部のジッダ港近海でイラン国営石油会社(NIOC)のタンカーが爆発・炎上した。テロ攻撃とみられる」などと報道。原油相場の上昇につながると意識された。

外貨建てB株も値上がり。上海B株指数が0.82ポイント(0.31%)高の269.13ポイント、深センB株指数が0.28ポイント(0.03%)高の933.80ポイントで終了した。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 11日の中国本土市場概況:上海総合0.9%高で4日続伸、金融株が相場けん引