20日の中国本土市場は小幅に値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比0.33ポイント(0.01%)安の3090.64ポイントと続落した。上海A株指数も下落し、0.35ポイント(0.01%)安の3237.13ポイントで取引を終えた。

米中貿易問題の不透明感が意識される流れ。米中通商交渉を巡っては、ニュースフローが交錯している。米メディアは19日、「中国は米側が求める知的財産権の侵害対策などに関して難色を示している」と報道。一方で別の米メディアは同日、「米中両政府は来週、閣僚級の貿易協議を開催する」と伝えた。上値の重さも嫌気される。今月に入ってからの上海総合指数は、約9カ月ぶりの高値圏で足踏みし、3100ポイント近辺で失速する事例が繰り返された(20日の高値は3102.52ポイント)。もっとも、下値は限定的。中国の政策や企業業績の改善に対する期待感が相場を支えた。

業種別では、ハイテクが安い。システム開発の用友網絡(600588/SH)が2.3%、インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)が2.1%ずつ下落した。医薬品株の一角もさえない。薬明康徳(603259/SH)が3.4%安、天士力医薬集団(600535/SH)が1.9%安で引けた。資源・素材株、自動車株、空運株、ゼネコン株、資源・素材株も売られた。

半面、金融株はしっかり。中国平安保険(601318/SH)が1.6%高、中信証券(600030/SH)が1.4%高と上昇した。平安保険は76.55人民元で終了し、終値ベースの上場来高値を更新している。不動産株、海運株、食品・飲料株の一角も買われた。

大型優良株が物色されるなか、上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は0.8%高で取引を終えた。

一方、外貨建てB株の相場は値下がり。上海B株指数が0.11ポイント(0.04%)安の305.10ポイント、深センB株指数が0.62ポイント(0.06%)安の1025.47ポイントで終了した。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 20日の中国本土市場概況:上海総合0.01%安で小幅続落、平安保険は最高値更新