19日の中国本土市場は小幅に値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比5.44ポイント(0.18%)安の3090.98ポイントと3日ぶりに反落した。上海A株指数も下落し、5.68ポイント(0.18%)安の3237.47ポイントで取引を終えた。
売り圧力が意識される流れ。昨日の上海総合指数は2.5%高と急伸し、年初来高値をうかがう水準まで上昇していた。この日も小高くスタートしたものの、上値は重く、程なくマイナスに転じている。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。先週15日に閉幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)では、大規模な減税など各種の景気テコ入れ策が明らかにされた。また、主要企業の決算報告が進むなか、業績の改善期待も強まっている。

業種別では、消費関連が安い。白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が2.2%下落する。前日の相場では4.2%高と急伸し、約9カ月ぶりに上場来高値を更新していた。資源・素材株、医薬品株、不動産株、インフラ建設関連株、銀行・証券株などもさえない。

半面、原発関連株は逆行高。中国核能電力(601985/SH)が2.9%高、深セン上場の深セン市沃爾核材(002130/SZ)がストップ高、中核科技(000777/SZ)が7.1%高で引けた。中国では約3年ぶりに、原子力発電所の建設プロジェクトが着工許可される見通し。巨額投資による景気の浮揚、国家エネルギー安全保障の強化が狙いとみられる。このほか、ハイテク株、保険株の一角なども買われた。

外貨建てB株の相場も値下がり。上海B株指数が1.20ポイント(0.39%)安の305.22ポイント、深センB株指数が2.94ポイント(0.29%)安の1026.09ポイントで終了した。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 19日の中国本土市場概況:上海総合0.2%安で3日ぶり反落、原発銘柄は急伸