15日の中国本土マーケットは値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比34.58ポイント(1.36%)高の2570.34ポイントと反発した。約1カ月ぶりの高値を回復している。上海A株指数も上昇し、36.25ポイント(1.37%)高の2691.48ポイントで取引を終えた。

中国の政策に対する期待感が改めて強まる流れ。昨年12月貿易統計の悪化を背景に、中国当局が景気テコ入れの動きを加速する——との思惑が浮上する。財政部の劉昆部長は14日、「1月分の地方債発行を急ぐよう各地方政府に指示した」と述べた。また、国営メディアは同日、「中国政府は今年、人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)など『新型インフラ』の建設などに重点的に投資する」と報道。国家発展改革委員会の連維良・副主任によれば、19年の重点投資分野としては、AI推進・第5世代(5G)ネットワーク商用化のほか、「消費能力の向上」などが挙げられているという。

業種別では、酒造や家電、衣料品など消費関連の上げが目立つ。青島ビール(600600/SH)がストップ高、貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が5.7%高、青島海爾(600690/SH)が5.1%高、海瀾之家(600398/SH)が4.4%高で引けた。金融株、インフラ関連株、医薬株、資源・素材株、空運株などもしっかり。

5GやAI関連のハイテク株も物色される。通信機器メーカーの東方通信(600776/SH)が4.5%、光ファイバー・ケーブルメーカーの江蘇亨通光電(600487/SH)が2.5%、スーパーコンピュータ世界大手の曙光信息産業(中科曙光:603019/SH)が2.2%ずつ上昇した。東方通信は約3年半ぶりの高値水準を切り上げている。

外貨建てB株の相場も値上がり。上海B株指数が2.42ポイント(0.88%)高の277.77ポイント、深センB株指数が6.67ポイント(0.77%)高の868.26ポイントで終了した。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 15日の中国本土市場概況:上海総合1.4%高で反発、消費セクターに買い