18日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比10.87ポイント(0.39%)安の2787.26ポイントと4日続落した。上海A株指数も下落し、11.37ポイント(0.39%)安の2919.00ポイントで取引を終えた。

人民元安の進行を嫌気。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元の対米ドル基準値を連日で元安方向に設定した。上海外国為替市場では元安が進み、約1年ぶりの水準で推移している。企業決算に対する期待感などで買いが先行したものの、徐々に上げ幅を削り、中盤からマイナスに転じた。

業種別では、不動産関連がさえない。保利地産(600048/SH)が3.3%安、金地集団(600383/SH)が1.4%安で引けた。不動産各社はドル建ての起債が多いとされるため、元安がデメリットとしてみられている。ドル建て債務の比率が大きい空運株も安い。中国国際航空(601111/SH)が3.2%、中国南方航空(600029/SH)が2.8%ずつ値を下げた。中国国際航空に関しては、重大安全事故の懲罰措置として、中国民用航空局が同社に対し輸送力の削減を言い渡したこともネガティブ材料視されている。このほか金融株、資源・素材株、自動車株、インフラ関連株、消費関連株なども売られた。

半面、発電株はしっかり。華能国際電力(600011/SH)が6.3%上昇した。今年第2四半期(4~6月)の国内売電量と発電量が前年同期比から拡大し、伸び率が前四半期から加速したことなどを好感している。同業他社株にも買いが広がった。医薬株の一角も物色される。抗生物質メーカーの山東魯抗医薬(600789/SH)が6.7%高、ジェネリック医薬品メーカー大手の江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が1.9%高と値を上げた。

一方、外貨建てB株の相場は値下がり。上海B株指数が1.50ポイント(0.52%)安の288.49ポイント、深センB株指数が0.25ポイント(0.02%)安の1047.48ポイントで終了した。


【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 18日の中国本土市場概況:上海総合0.4%安で4日続落、不動産セクターに売り