20日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比228.02ポイント(0.77%)高の29696.17ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が12.97ポイント(0.11%)高の11505.74ポイントとそろって5日ぶりに反発した。売買代金は1098億2600万香港ドルに縮小している(19日の売買代金は1529億8400万香港ドル)。

自律反発狙いの買いが先行する展開。ハンセン指数は前日まで4日続落し、約4カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいたとあって値ごろ感が着目された。この日の本土を含むアジア株が軒並み上昇したことも、相場の上昇を後押ししている。ただ、上値は限定的。米中貿易戦争の警戒感が依然としてくすぶっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、消費関連の上げが目立つ。米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が3.8%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が3.7%高、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が2.1%高で引けた。中国政府による個人所得税改革の導入が改めて材料視されている。今回の改革では、課税最低限の引き上げや低税率層の拡大などが実施される予定だ。

マカオ・カジノセクターも高い。新濠国際発展(メルコ・インターナショナル:200/HK)が8.7%、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が6.2%、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が2.3%、永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が1.7%ずつ上昇した。HSBC証券が最新リポートで、「6月のマカオ・カジノ売上高は前年同月比で21%~23%増加する」と予測したことを好感している。5月のカジノ増収率は12%だった。

医薬セクターもしっかり。四環医薬HD集団(460/HK)が3.2%高、中国生物製薬(1177/HK)が2.6%高、中国神威薬業集団(2877/HK)が2.1%高、石薬集団(1093/HK)が1.7%高、広州白雲山医薬集団(874/HK)が1.5%高と値を上げた。

他の個別株動向では、中国通信機器メーカーの中興通訊(ZTE:763/HK)が20.0%高と急反発している。19日の相場では、米連邦議会上院がZTE制裁の解除阻止法案を賛成多数で可決したことを嫌気し、24.8%安と急落していた。最終決定には、下院の可決や大統領の署名が必要となる。

本土市場は5日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.27%高の2915.73ポイントで取引を終えた。消費関連がしっかり。医薬関連株、ITハイテク関連株、不動産株、発電やガスの公益株、インフラ関連株なども買われた。


【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 20日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で5日ぶり反発、消費セクターに買い