5日の香港市場は小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比95.47ポイント(0.31%)高の31093.45ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が9.74ポイント(0.08%)高の12259.32ポイントとそろって4日続伸した。売買代金は1060億3400万香港ドルとなっている(4日の売買代金は1035億3400万香港ドル)。

昨夜の欧米株高が好感された。米景気の先行き楽観、イタリア政局混乱の懸念後退などが引き続き支援材料となっている。ただ、上値は限定的。原油相場の先安感が強まるなか、エネルギー関連に売りが出た。

業種別では、本土系不動産の上げが目立つ。万科企業(2202/HK)と中国海外発展(688/HK)がそろって4.1%高、華潤置地(1109/HK)が3.4%高、碧桂園HD(2007/HK)が3.3%高、広州富力地産(2777/HK)が2.1%高とそろって続伸した。万科企業に関しては、5月の不動産販売が2割増と好調だったことを好感している。

空運セクターもしっかり。中国東方航空(670/HK)が4.4%高、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が3.4%高、中国国際航空(753/HK)が2.3%高、中国南方航空(1055/HK)が2.0%高と値を上げた。本土の航空会社に関しては、中国で3年ぶりに、国内航空路線の燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)徴収が再開されることがプラス材料だ。香港基盤の国泰航空については、ルパート・ホッグ最高経営責任者(CEO)が4日、2019年の黒字転換に自信を示したことも材料視されている。

半面、エネルギー関連は安い。石油大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が2.6%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.5%、石炭大手の中国神華能源(1088/HK)が2.1%、中国中煤能源(1898/HK)が1.4%、油田掘削の中海油田服務(2883/HK)が0.9%ずつ値を下げた。原油安が逆風。昨夜のWTI原油先物は、減産緩和の観測が強まり3日続落した。

本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.74%高の3114.21ポイントで取引を終えた。医薬セクターが急伸。空運株、ITハイテク関連株、不動産株、自動車株、食品・飲料株、海運株、保険株、証券株、インフラ関連株なども買われた。


【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 5日の香港市場概況:ハンセン0.3%高で4日続伸、不動産セクターに買い