11日の香港市場は小幅に値上がり。主要51銘柄で構成されるハンセン指数が前日比46.67ポイント(0.15%)高の31120.39ポイントと13日続伸、本土企業株で構成されるH株指数が6.35ポイント(0.05%)高の12295.52ポイントと10日続伸した。ハンセン指数の13連騰は過去最長。前日に記録した連騰記録を塗り替えた。売買代金は1288億2400万香港ドルに縮小している(10日は1406億2600万香港ドル)。

米債券動向の不透明感が払しょくし、投資家のセンチメントがやや上向く。中国の国家外貨管理局は11日、同国が米国債の購入縮小・停止を検討しているとの一部メディアの報道を否定するコメントを発表した。米国債が昨夜に急落(=利回りは上昇)したことなどが嫌気され、香港の各指数は安く推移していたものの、終盤に入り買い戻しの勢いが強まっている。中国経済や企業業績に対し、強気な見方が続いたこともプラス。中国の李克強首相は10日、2017年の国内総生産(GDP)成長率が6.9%前後になったとの見通しを示した。李首相によると、大都市部の失業率は数年来の最低水準にとどまり、輸出入も3年ぶりにプラス成長を回復。政府や企業、家庭の収入がいずれも好転した。

業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が9.0%高、小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)が4.4%高、ICファウンドリー中国大手の華虹半導体(ファホンセミコンダクター:1347/HK)が3.2%高と値を上げた。

中国空運セクターも高い。3大エアラインの中国東方航空(670/HK)が4.3%、中国国際航空(753/HK)が3.8%、中国南方航空(1055/HK)が2.9%ずつ上昇している。航空情報システム大手の中国民航信息網絡(トラベルスカイ・テクノロジー:696/HK)も3.1%高と買われた。航空大手3社に関しては、モルガン・スタンレー(MS)が最新リポートで、目標株価と投資判断を軒並み引き上げている。

一方、建材セクターは急落。中国建材(3323/HK)が9.4%、中国中材(1893/HK)が9.0%、安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が7.3%、華潤水泥HD(1313/HK)が6.5%ずつ値を下げた。華東エリアのセメント相場が下落に転じた——と報じられるなか、利益確定の売りが膨らんでいる。

本土市場は10日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.10%高の3425.34ポイントで取引を終えた。金融株が上げを主導する。ITハイテク関連株も上昇した。一方、建材株は安い。鉄鋼株やインフラ関連株、不動産株、空運株なども売られている。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 11日の香港市場概況:ハンセン0.2%高で13日続伸、ハイテク関連に買い