10日の香港市場は値上がり。主要51銘柄で構成されるハンセン指数が前日比62.31ポイント(0.20%)高の31073.72ポイントと12日続伸し、本土企業株で構成されるH株指数が33.49ポイント(0.27%)高の12289.17ポイントと9日続伸した。売買代金は1406億2600万香港ドルと高水準が続いている(9日は1334億100万香港ドル)。

世界景気の拡大期待が広がる。世界銀行は9日、最新の世界経済見通し(GEP)を公表し、世界の2018年・実質成長率予測を3.1%に上方修正した。昨年6月時点の2.9%予想から0.2ポイント引き上げている。中国本土では、企業業績の改善見通しも強まった。17年通期の業績予告では、多くの企業が増益や黒字転換などを予想している。

朝方公表された中国の物価指標はまちまちの内容。2017年12月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で1.8%上昇した。市場予想(1.9%)を下回っている。一方、同月の生産者物価指数(PPI)は4.9%上昇し、予想(4.8%)を上回った。

指数構成銘柄では、本土系不動産株の上げが目立つ。ハンセン指数構成の碧桂園HD(2007/HK)が6.7%高、華潤置地(1109/HK)が2.7%高、H株指数構成の万科企業(2202/HK)が2.0%高で引けた。中国の一部都市で、住宅購入規制が緩和されはじめたことを好感している。
消費関連セクターもしっかり。乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が3.4%高、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)と食品・飲料メーカーの統一企業中国HD(ユニプレジデント・チャイナ:220/HK)がそろって3.3%高、中国ビール大手の青島ビール(168/HK)が1.6%高と上昇した。

H株銀行セクターも高い。中信銀行(998/HK)が4.5%、招商銀行(3968/HK)が3.7%、中国民生銀行(1988/HK)が1.6%、交通銀行(3328/HK)と中国農業銀行(1288/HK)がそろって1.3%ずつ値を上げた。

本土市場は9日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.23%高の3421.83ポイントで取引を終えた。エネルギー関連株が相場をけん引。銀行株、自動車株、食品・飲料株の一角なども買われた。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 10日の香港市場概況:ハンセン0.2%高と12日続伸、本土不動産セクターに買い