1日の香港市場は小幅ながら値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比17.14ポイント(0.06%)安の27953.16ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が9.89ポイント(0.09%)安の11285.55ポイントとそろって続落した。売買代金は1005億6700万香港ドルと高水準が続いている(8月31日の売買代金は1028億1300万香港ドル)。

中国人民銀行(中央銀行)の資金吸収スタンスなどを嫌気。人民銀は今週、オペ取引で差し引き2800億人民元の資金を吸収した。週間では2週続けての吸収超となっている。米株や本土株の上昇、商品市況高などを手がかりに小高く推移していたものの、指数は引けにかけてマイナスに転じた。

中国4大銀行株が軒並み下落。中国工商銀行(1398/HK)が1.0%安、中国建設銀行(939/HK)が0.7%安、中国農業銀行(1288/HK)が0.5%安、中国銀行(3988/HK)が0.2%安で引けた。

本土系不動産セクターの一角もさえない。広州富力地産(2777/HK)が2.8%、恒大地産集団(3333/HK)が2.7%、万科企業(2202/HK)が1.3%ずつ値を下げた。

半面、鉄鋼や非鉄、セメントなど素材セクターは高い。鞍鋼(347/HK)が5.0%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.9%、新疆新シン鉱業(3833/HK)が4.5%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が2.9%、中国中材(1893/HK)が3.2%、中国建材(3323/HK)が1.4%ずつ値を上げた。この日の上海商品取引所では、アルミや鉄筋など主要商品が軒並み買われている。

業績動向に着目した物色も続く。乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が6.6%高と大幅続伸した。同社は8月30日、中間業績の増益を明らかにしている。ネットゲーム中堅の網龍網絡(ネットドラゴン・ウェブソフト:777/HK)も10.6%高と連日で急伸。同社が一昨日に公表した中間決算では、業績が黒字転換したことが明らかにされた。

本土市場は3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.19%高の3367.12ポイントで取引を終えた。石炭株と発電株が急伸。鉄鋼株や非鉄株なども物色された。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 1日の香港市場概況:ハンセン0.1%安と続落、本土系銀行株がさえない