週明け3日の中国本土市場は小幅に値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比3.48ポイント(0.11%)高の3195.91ポイントと3日続伸した。約2カ月半ぶりの高値水準を切り上げている。上海A株指数も上昇し、3.65ポイント(0.11%)高の3347.04ポイントで取引を終えた。

商品市況高が追い風。鉄鋼・石炭相場が年初来高値を更新するなか、関連銘柄が軒並み上昇した。個別では、馬鞍山鋼鉄(600808/SH)が9.9%高、宝山鋼鉄(600019/SH)が4.2%高と上げが目立っている。エン州煤業(600188/SH)は2.2%上昇した。非鉄株の一角も物色されている。

電源工事関連の銘柄もしっかり。原子力発電所工事の中国核工業建設(601611/SH)が1.1%、発電設備の上海電気集団(601727/SH)が4.2%ずつ値を上げた。次世代型原子力発電の開発計画が進ちょくしていると改めて伝えられた。これまでの報道では、中国はまったく新たな概念を導入する「加速器駆動先進原子力システム」(Accelerator Driven Advanced Nuclear Energy System、ADANES)を構想中。実現すれば、天然プルトニウムの燃料利用効率は、足元の1%未満から95%にまで高まるという。

ただ、全体としては上値の重い状況。指数はマイナス圏に沈む場面が何度もみられた。資金ひっ迫の懸念が強まっている。中国人民銀行(中央銀行)は3日、公開市場操作(オペ)を見送ると発表した。オペの見送りはこれで7営業日連続。現地メディアによると、過去に実施したリバースレポの満期到来で差し引き700億人民元(約1兆1590億円)の吸収超になるという。金融株が総じてさえない。招商銀行(600036/SH)が1.6%安、中国平安保険(601318/SH)が1.4%安と値下がりしている。

外貨建てB株相場はまちまち。上海B株指数が0.39ポイント(0.12%)高の327.65ポイント、深センB株指数が1.72ポイント(0.15%)安の1149.47ポイントで終了した。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 3日の中国本土市場概況:上海総合0.1%高と3日続伸、鉄鋼株に買い