7日の香港市場は小幅続落。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比6.42ポイント(0.03%)安の24267.30ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が2.61ポイント(0.03%)安の10273.80ポイントとそろって続落した。売買代金は888億400万香港ドルにやや拡大している(6日は809億2400万香港ドル)。

海外動向の不透明感が重し。米軍による巡航ミサイルのシリア向け発射が不安視された。米中首脳会談の動向も気がかり。会談は米南部フロリダ州で現地時間6日午後(日本時間7日)に開始した。7日までの2日間、北朝鮮問題や対中貿易赤字などを話し合う予定となっている。ただ、指数は引けにかけて下げ幅を急速に縮小させた。米国防当局者がシリア攻撃に関し、「1度限り」と発言したことを受けて、地政学リスクの警戒感がやや後退している。

業種別では、香港拠点の不動産・金融セクターがさえない。信和置業(サイノランド:83/HK)が1.7%安、九龍倉集団(ワーフ・ホールディングス:4/HK)が1.3%安、中銀香港(BOCホンコン:2388/HK)が1.4%安で引けた。

中国の自動車セクターも安い。吉利汽車HD(175/HK)が3.3%、北京汽車(BAICモーター:1958/HK)が2.7%、東風汽車集団(489/HK)と長城汽車(2333/HK)がそろって2.0%ずつ下落した。

半面、産金セクターは高い。紫金鉱業集団(2899/HK)が2.0%、招金鉱業(1818/HK)が1.7%、霊宝黄金(3330/HK)が1.6%ずつ上昇した。安全資産として着目されるなか、金の相場が急伸したことを材料視した。WTI原油先物が時間外取引で上げ幅を広げたことを好感し、石油セクターにも買いが入る。大手3社の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.3%高、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.5%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.4%高と値を上げた。

本土市場は小幅ながら4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.17%高の3286.62ポイントで取引を終えた。約1年3カ月ぶりの高値水準を回復している。石油株や産金株の上げが目立った。軍需関連株も物色されている。


【亜州IR】






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情報提供元: FISCO
記事名:「 7日の香港市場概況:ハンセン0.03%安と小幅続落、産金株と石油株は逆行高