a) 戦略的出店による規模の拡大 店舗数については自社出店で年間10~20店舗を行い、M&Aにより年間20~30店舗を獲得することで拡大を続ける。出店ターゲットは3大都市圏を中心に人口の多いエリアで、ドミナント出店による効率的な店舗数拡大と高収益が期待できる店舗の開発を進める。M&Aについても同様で、主要都市部において地域連携を取りやすいところを対象に進める方針だ。前期末で948店舗だったので、2026年内には1,000店舗に到達する見通し。
b) 医療DXの推進(オンラインサービスの拡充) 医療DXの推進について、同社は店舗運営のDX化による生産性向上とオンラインサービスの拡充による顧客獲得の両面で進めている。オンラインサービスに関してはオンライン専門薬局「クオールどこでも薬局」の増設を検討しているほか、オンライン服薬指導の規制緩和※に備えて協業先であるローソンとの連携を進める。コンビニ内に設置されたオンラインブースから遠隔地の薬剤師とオンライン通話し、服薬指導を受けることで店舗内にて一般用医薬品(市販薬)の販売が可能となる。
※ 医薬品医療機器法(薬機法)改正法案が2025年の通常国会で通過し、2年以内に施行される。
c) 調剤報酬以外の収益拡大 調剤報酬以外の収益拡大施策として、健康・未病領域での新規事業を育成する。現在、サントリーウエルネス(株)など食品メーカーと共同で健康食品等の開発販売を行っており、規模は小さいながらも2025年3月期は前期比で50%成長となった。健康食品市場は健康意識の高まりや超高齢化社会が進む中で安定成長が見込まれており、同社も同事業に注力することで収益拡大につなげていく。