*11:02JST ウェーブロックHD Research Memo(2):マテリアルソリューション、アドバンストテクノロジー事業を展開(1) ■ウェーブロックホールディングス<7940>の会社概要

1. 事業内容
同社は複数の素材(樹脂、繊維、金属など)と各種加工技術(接着、溶着、ラミネート、表面加工、印刷、エンボス加工、編織、蒸着、発泡など)を「組み合わせる」ことで生み出される様々な付加価値製品(農業用及び建設・工事用シート、防虫網、食品容器用シート、金属調加飾フィルムなど)の製造・販売を各グループ会社で展開している。

事業セグメントは、マテリアルソリューション事業及びアドバンストテクノロジー事業の2つで構成されている。2023年3月期以降の構成比推移を見ると、売上高はマテリアルソリューション事業が70%超を占めているが、アドバンストテクノロジー事業の構成比がここ数年上昇傾向にある。一方、営業利益はアドバンストテクノロジー事業の売上規模がまだ小さく先行投資期間でもあることから期によって変動が大きくなっているが、中長期的には売上規模の拡大に伴って利益構成比も上昇していくものと予想される。

(1) マテリアルソリューション事業
マテリアルソリューション事業では、独自技術による高品質な各種合成樹脂製品(シート、フィルム、メッシュ、ネットなど)を建設資材、住宅資材、産業資材、農業資材、日用雑貨、食品包材などの幅広い分野に向けて販売している。このため、業界別・製品群別にビルディングソリューション、インダストリアルソリューション、パッケージングソリューション、リビングソリューション、アグリソリューションの5つのソリューションに営業組織を分け、市場の変化に対応した最適なソリューションを提供している。2025年3月期の売上構成比では、リビングソリューションとパッケージングソリューションの2分野で全体の5割強を占めている。その他には、タイや中国の子会社を通じた仕入販売品のほか地中熱ビジネスが含まれる。生産拠点は、(株)イノベックスの主力拠点である古河工場(茨城県)のほか、編織製品については静岡県にあるダイオ袋井工場、ダイオ掛川工場や中国で加工生産しており、一部製品については外部生産委託も行っている。

a) ビルディングソリューション
主な製品として、工事用シート・メッシュといった仮設建設資材や、土木・林業資材として利用される植生網、防草フェンス、また、間仕切り用資材となるカーテン・シートシャッターなどを提供している。主な販売先は、仮設リース会社や代理店、商社となる。

b) インダストリアルソリューション
主な製品として、建物内で火災が発生した際に煙の拡散を防ぐ不燃シートである防煙垂壁や、レインウェアなどの原材料として衣料用に特殊配合したシートなどを提供している。主な販売先は代理店や商社、加工メーカーなどとなる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 ウェーブロックHD Research Memo(2):マテリアルソリューション、アドバンストテクノロジー事業を展開(1)