2026年3月期の業績は、売上高5,050百万円(前期比14.8%増)、営業利益505百万円(同31.1%増)、経常利益481百万円(同18.8%増)、当期純利益332百万円を見込んでおり、成長加速フェーズへの本格的な移行を進める計画である。売上構成としては、リカーリング型売上が4,663百万円(同11.3%増)と引き続き2ケタ成長を見込んでおり、収益の安定性を高める見通し。契約件数も前期末3,057件から3,505件へと、14.7%の増加(うちDX Suite Liteは20.2%増)を計画しており、顧客基盤のさらなる拡大を推進する。
2026年3月期の重点戦略は、主力製品「DX Suite」のAIエージェント化と、自社開発LLM「PolySphere-3」の進化だ。「DX Suite」は、AIエージェント機能を標準搭載し、全ユーザーへ提供を開始した。帳票の読取設定やストレージ連携が可能となり、今後は、データ整形、後続システムとの連携などの自動化を予定している。さらに、顧客ごとの帳票に最適化された学習モデルも提供、新規顧客の獲得と既存顧客の利用拡大を同時に狙う。「PolySphere-3」は、非定型帳票の項目抽出精度やスループットを大幅に向上。国産LLMとして、今後は日本語音声への対応、マルチモーダル統合、フルデュプレックス音声対話、320ms以内の高速音声応答、Chain of Thought(CoT)による一貫性・記憶機能の実装など、UXのさらなる革新を進める。また、研究開発投資やITインフラ整備、人員体制の強化を継続しつつ、生産性の向上にも注力していく計画だ。