1. 事業概要 同社事業は商環境創造事業のみの単一セグメントであるが、市場分野別に「専門店」「大型店・複合商業施設」「注力分野(オフィス、余暇施設等)」の3分野に分けて管理をしている。売上構成比では、「専門店」が30.6%、「大型店・複合商業施設」が45.1%、「注力分野(オフィス、余暇施設等)」が24.3%である。なお、海外事業の売上構成比は12.3%である。同社では、商業施設づくりで培った“賑わう場づくりのノウハウ”に特長があり、構想力・設計力(デザインワーク)・施工力が強みの源泉である。近年では、業務効率化や生産性向上を目的としてBIM(Building Information Modeling)を推進しており、その活用において業界でもトップランナーである。特に3Dビジュアライゼーションの活用が合意形成の迅速化に大きく貢献し、関係者との理解深度化や時間短縮及びそれに伴うクリエイティブ作業の時間増加につながっている。BIM基本技術の習得人材比率は2024年12月期に76%に上っている。
3. 成長戦略・トピック 同社では、2025年12月期を初年度、2027年12月期を最終年度とする3ヶ年の新中期経営計画を策定した。新中計のスローガンは“Create More Fun and More Fans!”であり、顧客志向をさらに深め、より高付加価値の提供を宣言している。重点テーマには、(1) 「未来を創る人材の育成と獲得」、(2) 「“Good Ethical Company”のファンベース構築」、(3) 「サービス領域の拡大と提供価値の向上」、(4) 「持続的成長を支えるサプライチェーン」、(5) 「グローバル市場の深耕」を掲げた。数値計画では、3年後の2027年12月期に、売上高で400億円、営業利益で25億円、親会社株主に帰属する当期純利益で17億円を目指す。年平均成長率では、売上高で11.4%、営業利益で9.2%、親会社株主に帰属する当期純利益で4.3%となっており、同社の過去の実績からすれば十分達成可能な目標と言えるだろう。