a) ホリゾンタルSaaS「SmartDB」 「SmartDB」は、プログラミング不要のノーコード開発ツールである。ノーコード開発ツールは、業務に精通した現場担当者がシステム開発を推進することで、要件定義や仕様設計などの開発プロセスを短縮し、開発生産性が向上できる。さらには、現場部門自らが業務デジタル化を推進することで、これまで放置されていたアナログ業務のデジタル化が進み、DXに向けた企業文化や組織風土の変革に取り組みやすい環境をつくることにもつながる。「SmartDB」は、ノーコード開発ツールでありながら受託開発にも引けを取らない高度な機能を備えており、単純なデータベースやワークフローといった標準的なものから、ERPのフロントシステムや生産管理・在庫管理などの基幹業務を支えるサブシステムに至るまで、幅広い領域で活用できる。従来は、こうしたMCSの周辺領域もシステムインテグレーターが担っていたが、ノーコード開発ツールの活用により現場主導で開発・運用が可能となるため、投資効率の向上とビジネス環境への機動的な対応が同時に実現した。多くのSaaS企業が提供する経費精算業務などでは、後から機能不足が判明しても諦めるか、大掛かりなカスタマイズが必要になるが、「SmartDB」は多くの場合で大掛かりなカスタマイズをせずに機能追加ができることが強みとなっている。複数の業務(例えば経費精算とワークフロー)を導入する場合などは、複数のSaaSを組み合わせる必要があるが、「SmartDB」ならば同一システム内で複数の業務アプリケーションの開発が可能だ。なお、システムインテグレーターが開発基盤としてノーコード開発ツールを活用し、開発プロセスやシステム運用の効率化を図ることもある。