a) Jトラスト銀行インドネシア Jトラスト銀行インドネシアにおける、2024年12月期の営業収益は299億円(前期比65億円増)、営業利益は11億円(同1億円増)となった。年末に向け複数の大口債権が一括完済されたことにより、12月の貸出残高は2,600億円に減少した。不良債権比率は1.95%の低位で推移し、貸倒引当金を控除したネットでは1.43%であった。リスクマネジメントを強化した成果が表れている。今後はJトラストグループ外からの増資を基本とし、増資のタイミングに合わせて貸出を実施する計画だ。また、2025年は超優良企業にフォーカスした貸出を実施し、筋肉体質を目指す。
b) Jトラストロイヤル銀行 カンボジアのJトラストロイヤル銀行では、2024年12月期の営業収益は158億円(前期比20億円増)、営業利益は21億円(同8億円増)となった。貸出金利の上昇及び円安の影響もあり、増収増益となった。貸出残高は引き続き戦略的にコントロールして質の向上を進めており、2024年12月末には1,636億円であった。カンボジア経済が中国経済悪化の影響を受けていることを主因に、不良債権比率は7.41%に高止まりしているが、貸倒引当金を控除したネットでは1.95%である。引き続き担保物件の競売や法的手続き等による回収とモニタリングを強化し、不良債権比率の抑制に努める方針だ。
Jグランドの2024年12月期の売上高は93億円(前期比47%増)となった。2025年12月期には売上高114億円を目指す。新築マンションのJ-ARCシリーズは、数億円単位の大型相続税対策として富裕層に人気である。グローベルスは、土地・戸建・マンション・収益物件・クラウドファンディングに携わる総合不動産会社として着実に事業規模を拡大している。2024年6月にTOKYO PRO Marketに株式上場を果たし、今後の成長に向けた調達力の向上が見込まれる。
(5) 投資事業 投資事業については、主にJTRUST ASIA PTE. LTD.(Jトラストアジア)が投資事業及び投資先の経営支援を行っている。2024年12月期の営業収益は11百万円(前期比92.9%減)となり、またGroup Lease PCLにかかる訴訟の判決により同社からの回収金を計上したことで1,595百万円の営業損失(前期は2,072百万円の損失)となった。2024年中の回収を見込んでいた約608百万円は、2025年12月期第1四半期に期ずれ計上することとなった。同社では裁判で争った金銭債権に対して既に全額貸倒引当金を計上しており、将来の回収金は利益計上される。