(2) ITサービス事業 各種業界のニーズに合致した自社製パッケージソフトウェアの開発、販売及び導入支援を行っている。主力サービスとして、チケットWeb販売・管理システム「チケット for LINE Hybrid」、連結子会社であるフィートによる聴覚障害者コミュニケーション支援アプリ「こえとら」及び「SpeechCanvas」などの提供を行っている。長期ビジョン「VISION 2031」では、新規ITサービスの創出に注力し、営業利益に占める同事業の割合を将来的に3割程度まで高めていく方針を掲げている。この方針の下、座席なし施設予約に対応した「らくらく入場サービス HINORI」、スポーツ選手に特化したタレントマネジメントシステム「iDEP(イデップ)」が新たに開発・事業化されている。これらのサービスのさらなる事業拡大に注力しながら、同時に新たなサービスの創造にも継続して取り組む方針だ。
(a) 「チケット for LINE Hybrid」及び「らくらく入場サービス HINORI」 「チケット for LINE Hybrid」は、大手イベントプロモーター、メディアのイベント事業部でのイベントチケットの予約・発券・販売システムの実績を基に同社独自で開発したSaaS型サービスである。LINEと連携したプッシュ通知によるプロモーションや、QRコードで発行された電子チケットによる非接触での入退場を実現した同サービスは、これまでIT化が進みづらかった小規模イベントや公共団体でのイベントでの活用に注目されている。アフターコロナに移行しイベント開催が回復してくるなか、営業・マーケティング体制も積極的に強化しており、導入企業数は順調に増加している。また、2023年10月には、「チケット for LINE Hybrid」の派生サービスとして「らくらく入場サービス HINORI」をリリースした。同サービスは、座席のない施設向けの予約サービスであり、温浴施設、フィットネスクラブ、美術館など多種多様な施設で導入が進んでいる。今後は顧客企業のニーズを反映しながら機能拡充を図り、同サービスの訴求力と提供価値を高める方針だ。