一方で、水素エンジンやe-fuelエンジンの開発も進められている。EVとHEV(Hybrid Electric Vehicle)のWell to WheelでのCO2排出量を比較すると、現在研究開発が進められている燃費効率50%のエンジンを搭載したHEVは、EVに対して競争力があることが示された。これは、HEVが次世代モビリティの選択肢になり得る可能性を示唆している。また2023年3月にはEU(欧州連合)が、ガソリンエンジン車の販売を2035年に禁止するという従来の方針を変更し、CO2と水素を原料とする合成燃料を利用するエンジン車に限り2035年以降も容認することとした。このほかにも、EVの使用済車載電池の処理方法が課題となっていることや、米国に続きEUが中国製EVへの輸入関税を引き上げたことなどにより、EV化のスピードが鈍化する可能性も指摘されている。