a) 「売る」ことへのこだわりとランディングページの独自性 クライアントの商品を「売る」ことにこだわり、消費者に特定の行動を喚起してレスポンスを得ることを目的に、独自性のあるランディングページの制作に特化しているポジショニングが強みである。テレビや新聞などマスメディア広告は店舗販売を前提にしたイメージ広告が主で、広告により企業イメージを消費者に強く記憶してもらい、消費者が実際に店舗を訪れた際に広告を思い出して購入を促すという仕組みになっており、購入までの時間や距離が非常に長く、しかもレッドオーシャンである。インターネット広告は「売る」ことを目的にした場合が多いが、Amazonや楽天といったモール型や一般のネット通販などのシステムでは、消費者が購入するにはカートに入れる作業や、ランディングページで購入したものであっても数ページの煩雑な手続きを経る必要がある。そのため、広告から購入するまでの時間や距離が依然として長く、そうした不効用によって消費者は購買途上で離脱しやすいと言われており、これもレッドオーシャンと言える。一方、同社のランディングページは、1ページの中でデザイン性やストーリー性の高い商品説明を展開するとともに、他のページへのリンクを極力排除しているため消費者は購入に集中しやすく、ページ末の記入欄に必要事項を書き入れるだけで購入が完了するのでコンバージョンを獲得する確率が高くなる。ランディングページに対し専門性や豊富なノウハウを持つ企業は少なく、ニッチとはいえブルーオーシャンでもある。
b) 再現性の高いA/Bテストのノウハウを装備した「最強の売れるノウハウ」 同社は、創業時から2,600回以上組織的に実行してきたA/Bテストの結果を蓄積しているが、ランディングページをベースに「売る」ことにこだわって実施するA/Bテストであるため再現性が高く、非常に競争力が強いノウハウとなっている。具体的に同社のA/Bテストは、まず「売れるD2Cつくーる」によりランディングページ制作など売れる仕組みを構築、インターネット広告に出稿して効果を測定、効果の高かったものを「最強の売れるノウハウ」として蓄積、同時に仕組みの改善点を「売れるD2Cつくーる」に実装する。一方クライアントは、成果報酬型広告によって消費者を獲得した後に、新たなA/Bテストを実行するサイクルになっている。A/Bテストの提案はほぼ毎月全クライアントに対して行われるが、大手クライアントでは独自のA/Bテストを行うことも可能である。
c) リスクを抑えた成果報酬型広告の提供 成果報酬型広告とは、新規顧客による商品の購入やサービスの利用などの成果が達成された場合にのみ広告料が発生する広告手法で、新規顧客がクライアントの商品を購入するまでの獲得単価をあらかじめ決めておき、その単価の中で新規顧客の獲得に向けて広告を配信するものである。サービスの流れは、クライアントの新規顧客の獲得単価を決定、「最強の売れるメディアプラットフォーム」に商品情報と希望獲得単価を登録し、媒体社が希望獲得単価を前提に広告を出稿、獲得した新規顧客数に応じて請求金額が確定するという流れになっている。このように同社の成果報酬型広告は、顧客1人を獲得するための対価が事前に決められているため、クライアントにとってリスクが低く導入しやすいサービスとなっており、この点も強みと言える。