3. 中長期の成長戦略 中長期の成長戦略として同社は「アドテクノロジーの企業から、総合データカンパニーへ」というスローガンのもとに、データ活用を軸とした成長戦略を描いている。具体的には「データプロダクトの拡大」「2024年のCookie規制への対応」「新領域へのデータ活用」という3つの基本戦略により、業績の拡大と企業価値の向上を目指す。「データプロダクトの拡大」に関しては、自社開発プロダクトであり収穫逓増・高収益が見込める「データプロダクト」に注力する。販売体制の強化と新製品の投入を継続的に実施することによって「UNIVERSE」の稼働アカウント数を増やしていくほか、人材への投資によって付加価値の高い製品を継続的に生み出すことができる質の高い人材プールを構築する方針だ。「2024年のCookie規制への対応」に関しては、2024年末にGoogle社が提供するブラウザにおいて、3rd Party Cookieのサポートが停止されることを受け、いち早く対応することによって先行者利益を獲得していく。さらに、最終的には広告サービスという枠に留まらず、保有している膨大なデータや分析技術を活用し、新領域へ参入することを積極的に模索している。また、2022年8月には、機関投資家や金融機関が投資判断に活用できるオルタナティブデータの提供を開始し、2023年1月からオルタナティブデータを活用した自己資金での株式投資を開始したほか、2023年1月と4月にはインバウンド関連の新規サービス、2023年2月と5月には越境EC関連の新規サービスを開始するなど、着実に実績を積み上げている。