(3) 輸出入フォワーディングサービス 輸出入フォワーディングサービスとは、通関・輸出入海貨業務、貿易代行、国際輸送、国際一貫輸送などのことである。通関・輸出入海貨業務では、AEO(Authorized Economic Operator)認定通関業者として、熟練したスタッフやベテラン通関士を全国の主要な港や空港に配置し、日用品・アパレル・化学品・食料品・機械類など様々な商品の通関を行っている。また、プラント輸出に加え自由貿易協定やその他法令、再輸出、免税手続き、戻し税手続きといった専門的なノウハウが必要な通関に関しても、相談から申告手続きまでサポートすることができる。システム面では、自社システムとNACCS(Nippon Automated Cargo And Port Consolidated System:輸出入・港湾関連情報処理システム)との連携のほか、国内外の顧客とオンライン化を進めることで迅速で効率的なサービスを提供している。海上貨物の業務では、輸入貨物については輸出元での貨物の引取りから指定納入先まで、輸出貨物については貨物の引取りから梱包、海外引き渡し場所での据え付けまで、様々なサービスを一括して行える体制を整えている。なお商品の輸出入には、受発注業務やインボイス、パッキングリストなどの書類の作成、現地取引先とのスケジュール調整、官庁手続き、銀行手続きなど、物の移動以外に煩雑な手続きが伴う。同社は長年にわたる豊富な貿易実務経験により、顧客に代わってこうした手続きを行う貿易代行サービスも提供している。
海上国際輸送では、豊富なベース貨物と実績に基づき複数の船会社や混載会社、協力会社から競争力のある海上運賃を引き出し、出荷スケジュールに最適な輸送手段を提案している。B/L(船荷証券)は、同社が発行するHOUSE B/L、もしくは海上運賃の交渉・ブッキングを行うことで船会社が発行するB/L、いずれをも利用することが可能である。また、混載貨物(LCL)サービスとして、横浜から上海・香港向けの輸送サービスを提供している。航空国際輸送では、IATA(国際航空運送協会)の公認代理店として、精密機器から自動車部品、化学品原材料、食品・イベント輸送に至るまで幅広いサービスを提供している。また、(一社)国際フレイトフォワーダーズ協会(JIFFA)の正会員である同社は、中国・香港・ベトナム・フィリピンにある海外現地法人や提携代理店と連携しており、陸・海・空による複数の輸送手段を組み合わせることができる。このため、家電や精密機械、自動車部品などの輸送において、様々な企業に対して納期短縮やコスト低減を提案するなど、効率的で最適なDoor to Doorサービスを提供している。提携代理店は、北米、ヨーロッパ、アジア、オセアニア、ブラジル、サウジアラビア、南アフリカなどほぼ全世界をカバーしている。
輸出入荷捌き・航空貨物システムは、NVOCC(Non Vessel Operating Common Carrier:船舶や航空機を持たない貨物利用運送事業者)・海貨・航空貨物・通関業務の各システムを1つのシステムにシームレスに統合したもので、NACCSとも連携している。顧客の輸出入に関わる情報や進捗状況がリアルタイムで共有できるため、迅速で一元的なサービスを提供することが可能である。WebサービスによりNACCS実績情報(許可データなど)や各種トレース情報の提供も可能となっている。陸運配車システムでは、全国の配車情報を一括管理して無駄のない効率的な車両運行を行うことで、競争力のある運賃を提示することができる。さらに、貨物トレースシステム・GPS機能・自動配車システムなど最新機能と連携することで、顧客ニーズに即した高品質なサービスを提供している。