*12:30JST リソー教育 Research Memo(10):2025年春に「こどもでぱーと」を開業予定 ■今後の見通し

(2) 教育特化ビル「こどもでぱーと」シリーズの展開
リソー教育<4714>は2020年9月にヒューリック、コナミスポーツとの3社で業務提携を締結し、今後、ヒューリックが首都圏で開発する教育特化ビル「こどもでぱーと」シリーズを展開することを発表した。同ビル内では、同社グループの「伸芽’Sクラブ託児・学童」「伸芽会」「TOMAS」「インターTOMAS」や、コナミスポーツの「運動塾」※等が入居し、乳幼児から高校生まで複数の教育サービスを同一拠点で提供することが可能となる。子どもを勉強と運動の両面でバランス良く育てたいというニーズは強く、好立地の場所で各種サービスを提供することでこれらのニーズを取り込んでいく。同社にとっては、乳幼児から顧客を囲い込むことが可能となるため、顧客のLTV最大化とグループシナジーが発揮できる取り組みとして注目される。

※子ども向けを対象とした運動スクールで全国に140ヶ所以上展開している。


現在の進捗状況については、合計8件(東京都渋谷区、目黒区、港区、品川区、中野区、江東区、神奈川県横浜市、千葉県市川市)のプロジェクトが決定しており、このうち2件(中野区、横浜市)が2025年春に開業する予定となっている。いずれも新築物件で中野は9階建て、横浜(たまプラーザ)は3階建てのビルとなる。中野の物件については「TOMAS」「伸芽’Sクラブ学童」のほか、「Spec.TOMAS」が入る予定だ。「TOMAS」について同一エリア内に既存校があるため移転拡大リニューアルとなる見通しだ。たまプラーザの物件については近隣に慶應義塾横浜初等部があるため「伸芽会」を開校するほか、「伸芽’Sクラブ学童」や「TOMAS」を開校する予定だ。

また、ヒューリックが2026年に渋谷に竣工予定の複合ビル「MITAKE Link Park(渋谷)」※にも「こどもでぱーと」を展開することが決まっており、同社は「伸芽’Sクラブ託児・学童」「伸芽会」「TOMAS」を開校する予定にしている(伸芽会、TOMASは既存校が渋谷にあるため拡大リニューアルとなる見通し)。「こどもでぱーと」としては2029年までに首都圏の主要駅をターゲットに20棟まで広げる構想を描いており、2026年以降も年間4~5棟のペースで開業していくことになる。同社にとっては、駅前好立地の物件を独力で探す必要がなく複数の教育サービスを同時に開校できるほか、顧客が複数のサービスを利用する可能性が高まることから受けるメリットは大きいと考えられ、2026年2月期以降の収益拡大に大きく貢献する取り組みとして注目される。

※東京都と渋谷区が実施する「都市再生ステップアップ・プロジェクト(渋谷地区)渋谷一丁目地区共同開発事業」の開発事業者としてヒューリックが選定され、地下2階、地上14階建ての複合ビルの開発を進めている。敷地面積は9,670m2。事務所、店舗、賃貸住宅、こども教育施設、多目的ホール等が入る予定。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 リソー教育 Research Memo(10):2025年春に「こどもでぱーと」を開業予定