■中長期の成長戦略

クリアル<2998>は不動産特定共同事業法に基づく第3号及び第4号事業者としての許可を、金融庁及び国土交通省へ申請している。これらの取得により、外部のSPCを利用したクラウドファンディングでの案件組成が可能となる。外部のSPCにおいてクラウドファンディングを活用することで、原則的に物件のオフバランス、アップフロント・フィー等の各種手数料を即時に売上計上が可能、バランスシートの軽量化、倒産隔離などが実現できる。金融機関や機関投資家による「CREAL」への参画が促進されることが見込まれ、借入金によるレバレッジ効果によって「CREAL」投資家の利回りが向上し、さらには同社の収益の向上も期待ができる。

このように、不動産特定共同事業法第3号及び第4号事業者の許可取得は、同社のビジネスモデルを根本から変革し、これまで以上の高成長と高収益を創出する大きな原動力となることが期待される。同社ではSPCを活用した新たな事業スキームの構築を想定した「CREAL」の高成長を今後の経営戦略の中核に位置付け、2025年3月期にGMV300億円、会員数8万人の達成を計画している。また、「CREAL」の高成長を強力に支援し、資産運用の代表的なサービスとしての地位を確立すべく、大手ポイント会社や金融機関との連携やテレビなどのマスメディアを活用したマーケティング、AI、DX等の各種IT投資や新機能のリリースも積極的に行っていく方針である。

「CREAL」のこうした取り組みに加えて、前述した「CREAL Partners」のDXプラットフォームの継続的進化による成長加速、「CREAL」と「CREAL Pro」のシナジー強化による経営基盤の拡大を推進していく方針となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中村昌雄)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 クリアル Research Memo(8):不動産特定共同事業法第3号及び第4号の免許取得で第2の成長ステージへ