米国株式市場は上昇。ダウ平均は431.17ドル高の32654.59ドル、ナスダックは321.73ポイント高の11984.52で取引を終了した。中国上海市の都市封鎖解除期待、国内の4月小売売上高や欧州の良好な経済指標を受け世界経済の成長減速懸念が後退し、寄り付き後、上昇。その後、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がイベントでインフレが低下するまで取り組みを継続することを公約、経済が想定どおり展開したら0.5%の利上げも選択肢になると発言し金利が上昇すると警戒感に、いったん上げ幅を縮小。しかし、ほぼ想定内の内容にとどまり、イベント終了とともに買いが再燃し、引けにかけて上げ幅を拡大した。セクター別では半導体・同製造装置、自動車・自動車部品が上昇した一方で、食・生活昼需品小売りが下落。

銀行のシティグループ(C)やメディアのパラマウント・グローバル(PARA)は著名投資家のバフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが第1四半期に新たに両社株式を取得したことが規制当局への提出文書により明らかになり、上昇。航空会社のユナイテッド(UAL)は夏の旅行シーズンの需要増で、見通しを引上げたほか、連邦航空局(FAA)が52機のボーイング777の飛行を承認したため、売上増期待に買われた。一方、ディスカウント小売りのウォールマート(WMT)は四半期決算で、1株利益が市場予想を大幅に下回り、さらに、燃料価格の上昇や、高い在庫水準、過剰人員を指摘し、弱い見通しを示し、大きく売られた。同業のターゲット(TGT)やダラーゼネラル(DG)も連れて売られ、下落。

FRBのパウエル議長は、必要とあれば、中立水準以上まで、金利を引き上げることを躊躇しないとした。

Horiko Capital Management LLC

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ431ドル高、世界経済の成長鈍化懸念が後退