2. 事業内容とグループ体制 (1) 事業内容 同社グループは「全てがWINの世界を創る」という経営理念の下、「Smart Marketing for Your Life(あなたの生活をマーケティングでより素敵に便利に)」をビジョンとし、すべての顧客と関連する企業に「ECトランスフォーメーション」※を推進している。顧客がより良い商品に出会い、購買自体を楽しんでもらうことに価値を見出し、顧客満足度を最大化することをミッションとしている。市場領域はH&B及び食品市場にフォーカスし、EC及びD2C事業者への新規顧客獲得や顧客育成等のマーケティング支援を軸に事業開発や商品開発、インフラ整備等を行っている。さらに、他業種やグローバルにも展開することで、事業領域の拡大に取り組んでいる。
a) 通販DXサービス 通販DXサービスは、Web中心のマーケティング支援サービスであるKPI保証サービスから拡張し、オフラインも含めたデータの一元管理により、ブランディングからLTV向上までを一気通貫で最適化するサービスとなる。同サービス開始の背景は、既述のとおりWeb広告市場において景品表示法や薬機法の規則を逸脱するブラック広告が増加していることを受け、規制当局が審査を厳格化したことがある。直近では、2021年8月に薬機法の規制が強化されたが、これにより、医療品・医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品などを対象に広告内容に違反が見つかった場合には、広告主だけでなく広告代理店やアフィリエイターなどにも課徴金が課せられることになった。この規制強化により、広告の表現がさらに制限され、広告主のマーケティング施策を見直す動きが出始めている。業界の規制強化は、中長期的に見れば広告市場のクリーン化につながり、同社の安全性に対する顧客支持が高まるためポジティブに捉えることができるが、現状はその過渡期にあると同社では認識している。