皆さま、こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーターの馬渕磨理子です。

『馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術』と題して、私が普段のトレードで使っている分析ツール「トレードステーション」について、その活用方法を、最新のニュース情報も交えながらお話しする連載です。今回は、「不動産テック」についてです。

■「不動産テック」とは

情報通信技術(IT)や人工知能(AI)、フィンテックなどのテクノロジーの導入によって、不動産売買・賃貸、不動産投資の新しい仕組みを生み出すことを「不動産テック」といいます。2018年12月に設立された「一般社団法人不動産テック協会」によると、不動産テックのカテゴリーは「クラウドファンディング」「価格可視化・査定」「不動産情報」「マッチング」「スペースシェアリング」など12分野に分類されています。

■不動産テックに関連する新規上場企業が近年急増

ソフトバンクグループ<9984>傘下のソフトバンク・ビジョン・ファンドは、価格査定のアルゴリズムを駆使して不動産売買する米オープンドア・ラボや、シェアオフィスの米ウィーワーク、AIを活用したホテルチェーンの印オヨなど複数の不動産テック企業に出資しています。ソニー<6758>がグループで不動産価格推計エンジンを開発・販売するなど大手企業の動きも活発化しており、不動産テックに関連する新規上場企業が近年急増しています。

■不動産テックの具体的な銘柄

さて、不動産テックの具体的な銘柄を見ていきたいと思います。

・くふうカンパニー<4399>
日本最大級の住宅・不動産サイトである「オウチーノ」の運営などの不動産関連事業のほか、ウェディング総合情報メディア「みんなのウェディング」の運営などの結婚関連事業、金融関連事業などを展開しています。

今期3Q(2019年4月~2019年6月)の業績については、不動産関連事業ではオウチーノ社の黒字化に加え、Seven Signatures International社における富裕層向け物件の取扱件数も伸長し、不動産関連事業領域全体で黒字化しています。ちなみに結婚関連事業では、結婚式プロデュースサービスにおいて結婚式開催数が伸長したことにより、前四半期比で増収・増益となっています。

・グッドコムアセット<3475>
東京23区で投資用ワンルームマンションや家族向けマンションの開発、販売、管理を手掛けています。また、クラウドファンディングを利用した不動産小口投資商品組成事業の許可を取得しています。9月11日の決算発表では、3Q累計(2018年11月~2019年7月)の売上高は前年同期比16.4%増の162.87億円と従来計画(128.33億円)を上回って着地していることなどが株式市場では好感されました。

その他、「オーナーズブック」と名づけた不動産投資クラウドファンディング展開している、ロードスターキャピタル<3482>や、ITを活用したリノベーション・中古住宅流通プラットフォーム「カウカモ事業」展開しているツクルバ<2978>、PC・スマホで物件確認ができるオンライン内見やAIを活用したチャットサービスといったITを活用したサービスに積極的に取り組むハウスコム<3275>などがあります。

今回上げた銘柄以外にも、不動産テックの銘柄がありますので、マネックス証券のトレードステーションのワークスペースにてまとめていますのでぜひご覧ください。

(その他の代表的な『不動産テック』の銘柄リストは、『マネックス証券トレードステーションのHP コラム・レポートのページ』からダウンロードできます。)

次回も、このような形で、話題のニュースから読み解いたテーマとトレードステーションのツールについてお話しします。

※「馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術」は、米国TradeStation Groupが開発したトレーディングツール「トレードステーション」の日本語版(マネックス証券が提供)を馬渕磨理子の見解で注目し、コメントしたものです。開発会社や日本語版提供会社との見解とは異なる場合があります。

(フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術:注目の「不動産テック関連銘柄」