■これまでの業績推移

過去の業績を振り返ると、会議室数の拡大がティーケーピー<3479>の成長をけん引し、年間20%以上の増収を継続してきた。また、連結決算に移行した2015年2月期以降は、高付加価値グレードの出店拡大とともに、料飲及び宿泊、各種オプションなどの周辺サービスによる単価向上が業績の底上げに貢献している。

利益面でも、事業拡大に向けた人件費の増加などがみられるものの、増収に伴って増益基調をたどっている。2015年2月期に一旦利益水準が落ち込んだのは、外部要因として採用活動時期の変更等の影響(収益貢献の高い需要ピークの期ずれ)を受けたことが理由である。

財務面に目を向けると、自己資本比率はしばらく右肩下がりで推移してきたが、2017年3月の株式上場に伴う公募増資(約16億円)により、2018年2月期末には24.9%に改善。また、「持たざる経営」を基本方針としていることに加え、利益率の高い事業モデルであることから、資本効率を示すROEも高い水準で推移している。ただ、足元ではホテル事業の進展等により総資産残高が拡大(総資産回転率が低下)傾向にある上、前述のとおり、2019年5月31日付の日本リージャス連結化が足元の財務面にも大きな変化を及ぼしていることに注意が必要である(詳細は後述)。同社の収益力や成長性、M&Aによるシナジー創出の具現性等を勘案すれば、資金調達面に懸念はないものの、財務基盤の強化は今後の課題と言えるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 TKP Research Memo(4):会議室数と周辺サービスの拡大が成長をけん引