■業績動向

1. 2019年8月期第3四半期累計業績の概要
2019年7月11日付で発表された明光ネットワークジャパン<4668>の2019年8月期第3四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比3.5%増の14,051百万円、営業利益で同34.4%増の893百万円、経常利益で同29.1%増の978百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同68.9%増の461百万円となり、第3四半期累計として2年ぶりの増収増益に転じた。

売上高は、明光義塾FC事業や予備校事業、その他事業が減収となったものの、FC運営会社の子会社化による明光義塾直営事業の拡大が増収要因となった。ケイライン(東京、神奈川、東海エリアで41教室を展開)を前第4四半期から、KMG(京都、滋賀、奈良エリアで43教室を展開)を当第3四半期からそれぞれ連結業績に組み込んだことにより、明光義塾直営事業で996百万円の増収要因となった。

一方、費用面では売上原価が人件費の増加(ケイライン、KMGの子会社化による増加等)を主因として前年同期比5.4%増となったものの、販管費が同7.6%減となった。販管費の増減要因を見ると、ケイラインやKMGの子会社化等に伴いのれん償却額が50百万円増加した一方で、販促費が約4億円減少した。販促費については前年同期がブランディング刷新等により例年よりも高い水準となっており、2019年8月期は例年並みの水準に戻した格好となっている。なお、ケイライン、KMGの子会社化による営業利益への影響額は、のれん償却額も含めると81百万円の減益要因となっている。

主力の明光義塾事業(FC教室含む)における2019年8月期第3四半期末の教室数は前年同期末比4.2%減の1,946教室、在籍生徒数は同4.1%減の98,438名と減少傾向が続いたが、教室当たり平均生徒数は同0.1%増の50.6名と14四半期ぶりに増加に転じた。教室のスクラップ&ビルドを進めたことが改善要因となっている。また、生徒数の減少率も当第1四半期末の7.1%減を底に第2四半期末は6.2%、第3四半期末は4.1%減と着実に縮小しており、今後の回復に期待が持てる状況になってきている。なお、教室末端売上高は前年同期比3.5%減となり、生徒当たり売上単価については若干上昇した。ICTを活用した小学生向けの「明光みらい英語」や、中学生向けの「明光の中学リスニング」「英検対策授業」等の英語学習プログラムが好評で、売上単価の上昇につながったと見られる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




<ST>

情報提供元: FISCO
記事名:「 明光ネット Research Memo(3):2019年8月期第3四半期累計業績は販促費の減少により2ケタ増益に