1. 中期経営計画「Step Up 2019」 中期経営計画「Step Up 2019」では、前中期経営計画「Step Up 2016」の考え方を踏襲する一方、特色ある物流企業としての地位を固めることで企業価値の向上を目指した。数値目標は2020年3月期に営業収益67,000百万円、営業利益4,000百万円(営業利益率6.0%)である。戦略の考え方は、国内事業では消費財物流の拡充と流通加工などの高付加価値業務の拡大、海外物流では中長期成長に向けた事業基盤の強化、不動産事業は賃貸用不動産の資産価値向上と収益基盤強化、そして経営基盤強化に向けた公正性・透明性・機動性の高い経営の実現——である。
「Step Up 2019」は順調に進捗 2. 「Step Up 2019」の進捗と中長期成長イメージ ここまでの中期経営計画「Step Up 2019」の進捗について言えば、流通加工を強みに成長分野の飲料・日用品に絞って倉庫を増強、賃貸による効率化や値上げ交渉も進めた。国際輸送も増やした。「横浜市恵比須町第2期」にも着手した。不動産事業では機能向上を進めた。結果的に最終年度の2020年3月期の業績見通しと「Step Up 2019」の目標が一致したことを考えれば、非常に順調な進捗と言えるだろう。ただ、国際輸送については、分母が小さいこと、成長領域であることを考えればもう少し伸ばせたかもしれない。また、「Step Up 2019」の期間中に最大総額20,000百万円の投資を考えていたが、3年間で9,000百万円にとどまる見込みである。残り1年だが、新たな案件がなければ、キャッシュ・フローで十分カバーできるというだけでなく、現預金も積み上がっていくことが予想される。