2. 新規事業の戦略 IoTとはInternet of Thingsの略で、家電製品やセンサーなど様々なモノをネットワークに接続し、情報収集だけでなく遠隔監視や制御を行い、商品開発やマーケティングに生かすことである。同社では、コア事業であるITソリューションとプロダクトソリューションのノウハウを融合することで、人月工数に依存しないストック型ビジネスとしてIoTを始めとしたサービス事業を新たな収益の柱に育成する。「この国の未来を、IoTで変えていく」をスローガンに掲げ、IoTインテグレータNo.1を目指している。
IoT事業の最近の導入事例としては、ノーリツ<5943>では2015年より業務用ガス給湯器の遠隔監視システムに「Toami」を活用しているが、2018年9月には家庭用給湯器に対象を広げ、浴室事故の低減と利便性向上を図っている。その他、8月には、ワークスモバイルジャパン(株)及びPTCと提携し、LINE WORKS (LINEのビジネス版)と「Toami」を連携させることで、製造現場での情報の一元管理、機器のエラーのアラート通知、作業員同士のやり取りの履歴化などを可能にした。また、2018年6月には日本初のアドベンチャーレース国際大会において、選手の位置情報をリアルタイムで可視化するGPSトラッキングシステムを「Toami」で構築し、大会側の安全管理及び医療班やチームサポーターへの的確な情報提供に貢献した。
ITソリューション事業における最近の取り組みとしては、働き方改革の推進と人手不足を補うRPA(Robotic Process Action)ソリューションの拡充がある。同社は2014年からeコマース事業者の業務効率化をサポートするソリューション「Creoss-Robo」を提供しており、2017年にはバックオフィス業務のルーティン作業を自動化するサービスを追加した。さらに2018年9月にはシステム運用業務自動化サービスの分野で、(株)フィックスポイントの「Kompira」との連携をスタートしている。