■今後の見通し

2. 月次売上動向
直近のきちり<3082>の月次売上動向を見ると、2017年7月は全店ベースで前年同月比4.5%増と、10ヶ月ぶりに1ケタ台の伸び率に鈍化したが、これは居酒屋業態で客数の多い金曜日の日数が前年よりも1日少なかったことによるもので、8月には再び10.2%増と2ケタ増ペースに復帰している。9月については台風の影響が懸念されるが、同社が展開する関東圏や関西圏での影響は小さかったことから、引き続き2ケタ増ペースが続く可能性が高く、上期の会社計画である増収率3.9%を上回るペースで推移すると見られる。

業界統計によると、7月の居酒屋/パブ業態の売上高は前年同月比2.7%減と金曜日の日数が少なかったことと、店舗数が減少したことなどで3ヶ月ぶりに前年同月比でマイナスに転じた。居酒屋業態ではここ数年、客単価の減少やアルバイト人員の不足などを背景に、大手チェーン店等の店舗数減少が続いているが、一方で、焼き鳥や串カツなど専門店化して店舗数を拡大しているチェーン店もあり、二極化が進んでいる状況にある。一方、7月のレストラン業態は前年同月比で2.3%増と堅調に推移している。業界全体の動きと比較すれば、同社の売上高は出店数の拡大によって引き続き業界平均を上回るペースで拡大していると言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 きちり Research Memo(7):月次売上高は順調な滑り出し