1. 中期経営計画では2020年12月期に営業利益20~30億円規模を目指す 2020年12月期の経営数値目標として、売上高150~200億円規模(2016年12月期実績比約23~63%成長)営業利益20〜30億円規模(同約60〜140%成長)営業利益率13〜15%程度(2016年12月期実績10.2%)を掲げている。現在の主力サービスであるBtoC事業に関しては競争環境が激化しているものの、Wi-Fiインフラの強化や通信サービスを顧客ニーズに合わせて再編成していくことで、現状の収益水準を維持していく方針で、BtoB事業を伸ばすことで計画の達成を目指していく考えだ。具体的には、訪日外国人のニーズが強いフリーWi-Fi環境の構築や、低コストで高速大容量、セキュアな無線通信技術(LTE over Wi-Fi※)を活用した産業用IoTプラットフォーム事業を拡大していく。事業拡大にあたってはシナジーが見込める企業への投資を含めたアライアンスも積極的に推進していく方針だ。
2. 産業用IoTプラットフォーム事業が本格的に始動 産業用IoTプラットフォーム事業を展開する子会社として、同社は2016年9月に(株)LTE-X(出資比率51%)を設立した。同社が提供するプラットフォームの特徴は、LTE over Wi-Fi技術の採用により、低コストで高速大容量、セキュアな通信環境を提供できることにある。現在、4Gの携帯電話で用いられているLTE技術をWi-Fiインフラ上で実現可能なものとし、低コスト化を実現した。同プラットフォームの導入を検討している企業や製品開発を検討する企業、業務提携を希望する企業向けに2017年4月より検証キットの販売を開始しており、問題がなければ本格的な導入が進む見通しだ。顧客ターゲットとしては、セキュリティ対策が重要視される社会インフラ関連施設や大規模工場のほか、病院やセキュリティ、物流分野などが想定される。受注する際にはSlerと組むことになり、ビジネスモデルとしてはプラットフォーム構築に伴う機器販売収入、及び月額のサービス利用料を獲得していくことになる。