■事業概要

4. 入院セットのパイオニアかつ最大手、独自のノウハウ蓄積が強み
エラン<6099>は入院セットであるCSセットを組織的にビジネス展開したパイオニアで、後発他社を圧倒的にリードする最大手である。

既存の取引関係(病院・老人介護保健施設等と各地域のリネンサプライ業者の取引関係)を活用し、同社を中心に「Win-Win-Win」の関係を構築する共存共栄のビジネスモデルを確立していることに加えて、行政指導に適合したサービス運営、利用者ニーズや採算ラインを見極めながらプラン設定する独自ノウハウの蓄積、特定の系列に属さないオープンなポジションであることも強みとしている。

CSセットのプラン設計(商品構成品目や料金)については、複数のプランが用意されている。そして全国一律の商品構成品目・料金設定ではなく、地域や病院・老人介護保健施設等の種類など、それぞれの特性や利用者ニーズに合わせて、採算ラインを見極めながら商品構成品目や料金をカスタマイズしてプラン設定する独自ノウハウの蓄積が、売上総利益率の維持につながるとともに、競合上の強みとなっている。

5. 高い参入障壁
入院セットビジネスは一見すると参入障壁が低いように考えられるが、採算ラインの見極め、看護・介護現場への説明と運用、行政指導に適合したサービス運営、請求・回収業務などの面において、ノウハウの蓄積は容易ではなく、実は想定以上に参入障壁が高いとしている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 エラン Research Memo(6):入院セットの歴史はCSセットの歴史