■要約

SDエンターテイメント<4650>は北海道地盤の、ゲーム、ボウリング、映画など総合娯楽施設やフィットネスジムを全国で展開する企業。2014年1月にRIZAPグループ<2928>の傘下に入って事業構造改革を進め、現在は成長追求のステージに移行した。既存事業の拡大に加え、放課後デイサービスや認可外保育などの新規分野にも進出。

1. 2017年3月期第3四半期は天候要因で失速
2017年3月期第3四半期決算は、売上高6,057百万円(前年同期比0.7%増)、営業利益35百万円(同48.9%減)と増収ながら大幅減益で着地した。最大繁忙期に記録的豪雪となったことでボウリング事業が大幅減収減益となったほか、GAME事業もネット型クレーンゲームの不振等で赤字転落したことが全社ベースの利益を押し下げた。

2. 実体的には各事業セグメントで着実に収益力改善・業容拡大が進展
しかし一方で来期につながる手応えを随所で感じられ、実体的には決して悪くない決算だったというのが弊社の評価だ。フィットネス事業で既存店売上高が増収を確保したほか、GAME事業でも新型機の集客力が確認できた。シネマ事業もヒット作に恵まれたのに加えて自助努力の結果として飲食売上げが拡大して増収となるなど、各事業で収益力の向上を確認できた。新規事業も計画どおり黒字化を達成しつつある。

3. 成長戦略の骨格は、既存店売上拡大、新規出店、新規事業の3点
同社では中長期的成長のための戦略として、1)既存店売上利益の最大化、2)新規出店、3)新規事業の3つの柱を挙げている。フィットネス、GAME、ボウリングでは既存店売上の拡大が期待できる体制が整ってきた。新規出店はカフェ事業やフィットネス事業での新業態での出店に期待が高まっている。新規事業は第1陣で出店した認可外保育園及び放課後デイサービスの施設が黒字化を達成し、第2陣の出店を準備している状況にある。

■Key Points
・天候の影響でボウリング事業が不振となり計画を下回る決算も、各事業で手応えが感じられる内容
・既存店収益拡大・新規出店・新規事業の3本柱で成長を目指す
・新規事業では軌道に乗った保育事業と放課後デイサービスの出店を加速へ

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



<HN>

情報提供元: FISCO
記事名:「 SDエンター Research Memo(1):第3四半期は天候要因で失速も実体は堅調。2018年3月期の飛躍に期待