三井化学<4183>は10日、名古屋工場の電解液製造設備が営業運転を開始したと発表。拡大するリチウムイオン電池向け電解液の国内需要増加に対応するべく建設されたもの。

同社は、モビリティ分野を成長領域の一つとして位置付けており、リチウムイオン電池向け電解液はモビリティ分野の中でも積極的に開発を進めている事業の一つ。リチウムイオン電池は、ノートブックパソコン、スマートフォン、タブレット端末の普及に伴い、市場が拡大してきたが、今後は中国など東アジアで環境への負荷が小さいハイブリッド車や電気自動車の普及が見込まれており、日本においても車載用を中心に電解液の市場拡大が期待されている。

同社は、リチウムイオン電池向け電解液の市場拡大に対応するため、台湾プラスチックス(本社:台北市)との中国における合弁会社 台塑三井精密化学(FMAC)にて電解液の製造設備を有するほか、国内では生産委託により電解液の事業を展開。名古屋工場での新設備の営業運転開始を機に、国内での事業拡大を積極的に推進するほか、これまで行ってきた委託生産は順次新設備での生産にシフトする予定。三井化学は更なる市場拡大に備え、生産・供給体制の拡充を図るため、FMACの電解液製造設備も11月に営業運転を開始するべく増強工事を進めている。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 三井化学---名古屋工場の電解液製造設備の営業運転開始、台湾の同設備も11月に営業開始予定