*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米FRB議長発言を前に過度な売りは抑制 22日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。米連邦準備制度理事会(FRB)の9月利下げをにらみ、ドル売り地合い継続の見通し。ただ、パウエルFRB議長の講演を控え、過度なドル売りは抑制されそうだ。

前日発表された米雇用関連統計で非農業部門雇用者数の下方修正を受け、景気減速懸念が再燃。連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は7月末時点で利下げに前向きだったことから、9月利下げを織り込むドル売りが先行。ユーロ・ドルは1.1170ドル台に浮上、ドル・円は144円40銭台に失速した。ただ、本日アジア市場でドルの買戻しが先行したほか日経平均株価の強含みで円売りに振れ、ドルは145円台に持ち直した。

この後の海外市場は米経済指標にらみ。今晩発表のPMIは製造業、サービス業のいずれも低調なら景気減速懸念の再燃で緩和的な金融政策を見込んだドル売りが先行しよう。また、明日予定されている米ジャクソンホール会合でのパウエルFRB議長の講演に向け、9月の利下げ示唆を見込んだドル売りに振れやすい。ただ、内容を見極めようと、売り一巡後は様子見ムードが広がりそうだ。ドルは値ごろ感から買戻しも期待される。

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・8月製造業PMI速報値(予想:45.8、7月:45.8)
・17:00 ユーロ圏・8月サービス業PMI速報値(予想:51.7、7月:51.9)
・17:30 英・8月製造業PMI速報値(予想:52.2、7月:52.1)
・17:30 英・8月サービス業PMI速報値(予想:52.8、7月:52.5)
・20:30 欧州中央銀行(ECB)議事要旨(7月会合)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:23.2万件、前回:22.7万件)
・21:30 米・7月シカゴ連銀全米活動指数(予想:0.03、6月:0.05)
・22:45 米・8月製造業PMI速報値(予想:49.5、7月:49.6)
・22:45 米・8月サービス業PMI速報値(予想:54.0、7月:55.0)
・23:00 米・7月中古住宅販売件数(予想:393万戸、6月:389万戸)
・23:00 ユーロ圏・8月消費者信頼感指数速報値(予想:-12.6、7月:-13.0)
・米ジャクソンホール会議(カンザスシティー連銀主催年次経済シンポジウム、24日まで)

<CS>
情報提供元: FISCO
記事名:「 欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米FRB議長発言を前に過度な売りは抑制