*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米引き締め政策維持も日銀政策論議を意識 9日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米国の引き締め的な金融政策維持が見込まれ、ドル買い地合いに変わりはないだろう。ただ、日銀の金融正常化論議が意識されやすく、過度な円売り縮小でドルの上値は重いだろう。

前日はハト派とみられる米連邦準備制度理事会(FRB)当局者から早期利下げ開始に慎重な見解が示され、やや米金利高・ドル高に振れやすい地合いが続いた。ユーロ・ドルは1.0740ドル台に軟化、ドル・円は155円60銭台に浮上。ただ、本日アジア市場でやや円買いに振れ、主要通貨を下押しした。朝方公表された日銀金融政策決定会合の主な意見を受け今後の金融正常化の観測が高まり、ドル・円はやや値を下げた。

この後の海外市場は引き続き重要イベントが予定されておらず、日米金融政策がテーマになりやすい。米当局者の政策スタンスは強弱分かれるものの、年内は現行の引き締め的な政策金利が続くとの見方が根強く、金利安が抑えられればドルは上昇基調を維持。一方、日銀は一段の利上げに消極的とみられていたが、金融正常化に乗り出すとの思惑から円売りは抑制される。前週の157円台での円急伸で為替介入も警戒されそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・20:00 英中銀が政策金利発表(5.25%に据え置き予想)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:21.3万件、前回:20.8万件)
・02:00 米財務省・30年債入札
・03:00 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁座談会参加

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情報提供元: FISCO
記事名:「 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米引き締め政策維持も日銀政策論議を意識