*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、日銀修正にらみ円買いもドル選好地合い継続 15日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。春闘の第1次回答で日銀の緩和修正を見込んだ円買いがドルを下押し。ただ、米インフレ再加速で連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め的政策が想定され、ドル選好地合いは続くだろう。

前日発表された米生産者物価指数(PPI)は前年比と前月比でコア指数も含め予想を上回り、インフレ高止まりが示された。一方、小売売上高は予想を下回ったものの改善。引き締め的な金融政策の継続が見込まれ、金利高・ドル高に振れユーロ・ドルは1.0880ドル付近に軟化し、ドル・円は148円30銭台に上昇。本日アジア市場で日本の賃上げで日銀の緩和修正を見込んだ円買いも、ドル・円は下げづらい展開となった。

この後の海外市場は引き続き日米政策にらみ。日本の賃上げが見込まれ、日銀の政策決定をにらみ円買い圧力を強める。また、今晩のNY連銀製造業景気指数やミシガン大学消費者信頼感指数など経済指標は強弱まちまちとみられ、ドル買いは小幅にとどまる見通し。ただ、今週発表された米インフレ指標は予想外に強く、6月から3回との市場の利下げシナリオを弱めつつあるため、ドル選好地合いが相場をサポートしそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・3月NY連銀製造業景気指数(予想:-7.0、2月:-2.4)
・21:30 米・2月輸入物価指数(前月比予想:+0.3%、1月:+0.8%)
・22:15 米・2月鉱工業生産(前月比予想:0.0%、1月:-0.1%)
・22:15 米・2月設備稼働率(予想:78.5%、1月:78.5%)
・23:00 米・3月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:77.2、2月:76.9)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、日銀修正にらみ円買いもドル選好地合い継続