*16:10JST 米株高や日銀の金融緩和姿勢を支援材料に37000円目前に迫る【クロージング】 8日の日経平均は3日ぶりに大幅反発。743.36円高の36863.28円(出来高概算20億9000万株)と昨年来高値を更新して取引を終えた。前日の米国市場でハイテク株が買われた流れを引き継いだほか、内田真一日銀副総裁のハト派発言を映してリスク選好ムードが強まり、日経平均は後場中盤にかけて上げ幅を広げ、36956.97円まで上げ幅を広げ、一時1990年2月以来約34年ぶりとなる心理的な節目の37000円台目前に迫る場面があった。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1000を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、その他金融、その他製品、輸送用機器、電気機器、医薬品など17業種が上昇。一方、繊維製品、電気ガス、建設、ガラス土石など16業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>が堅調だった半面、KDDI<9433>、スズキ<7269>、HOYA<7741>、花王<4452>が軟調だった。

前日の米国市場で、ハイテク株に買いが入り、主要株価指数は上昇。なかでもSOX指数が1.6%超上伸したため、半導体関連株など値がさハイテク株中心に値を上げる銘柄が増えた。また、内田日銀副総裁が本日の講演で、「マイナス金利解除も、その後にどんどん利上げをしていくようなパスは考えにくく、緩和的な金融環境を維持」などと述べ、これがハト派的と受け取られ、短期筋による先物への買いが断続的に入ったことも日経平均の上昇に寄与し、上げ幅は一時800円を超えた。また、傘下の英半導体大手アームHDの好業績見通しを背景にソフトバンクGが急伸し、日経平均を1社で146円ほど押し上げた。

内田日銀副総裁の発言をきっかけに相場が戻りを強めた。また、ピークを迎えている企業決算も足元業績は良好で、円安傾向の継続もあり、先高期待が高まりやすく、相場は再び上昇基調を強めるとの強気な見方が増え始めている。一方、2月限オプションの特別清算指数(SQ)算出日に絡んだ動きで「SQを通過すれば再び日柄整理局面になる」との見方もあるなど、見方が分かれている。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 米株高や日銀の金融緩和姿勢を支援材料に37000円目前に迫る【クロージング】