*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、日銀の緩和や米引き締めの継続で 16日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。日銀は金融政策決定会合で緩和方針を継続し、円売りがドルを押し上げる展開に。また、米連邦準備制度理事会(FRB)による引き締め継続の思惑から、ドル高基調は維持されるだろう。

欧州中銀(ECB)は15日の理事会で追加利上げを決定し、今後も引き締めを継続する方針を示した。一方、この日の米経済指標は強弱まちまちだったが、新規失業保険申請件数やフィラデルフィア連銀製造業景気指数の低調な内容が目立ち、米国経済の不透明感でユーロ・ドルは1.0950ドル台に浮上、ドル・円は140円10銭台に失速。本日アジア市場は日銀の緩和政策継続や日経平均株価の下げ渋りで円売りに振れ、ドルはやや値を戻した。

この後の海外市場は引き続き米金融政策が中心テーマ。ECBのタカ派姿勢を受け、ユーロ買い継続ならドルへの下押し要因に。他方、日銀は当面の緩和継続方針で円売り基調に変わりはなく、ドルは下げづらい。パウエルFRB議長は記者会見で次回7月の利上げに関し明言を避け、市場には再び金利据え置きの観測も浮上。ただ、今晩はミシガン大学消費者信頼感の期待インフレ率の上昇や当局者のタカ派的な見解がドルを押し上げる材料になりそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・5月消費者物価指数改定値(前年比予想:+6.1%、速報値:+6.1%)
・20:45 ウォラー米FRB理事講演(マクロ経済政策、ノルウェー中銀)
・22:00 バーキン米リッチモンド連銀総裁講演(インフレ関連)
・23:00 米・6月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:60.0、5月:59.2)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、日銀の緩和や米引き締めの継続で