米国株式市場は続伸。ダウ平均は103.61ドル高の34921.88ドル、ナスダックは271.05ポイント高の14532.55で取引を終了した。ロシア軍によるウクライナの民間人虐殺疑惑を受け、欧米が対ロ制裁をさらに強化する姿勢を表明したため経済への影響を警戒し、寄り付き後、ダウは下落。JPモルガン銀のダイモン最高経営責任者(CEO)が投資家に向けてウクライナ戦争による業績への影響や今後数年、世界経済や地政学に主要な影響を与えると警告したことも嫌気され売り圧力となった。一方、ナスダック総合指数は堅調。中国の規制当局が上場している同国ハイテク企業の監査に関し情報を開示することに前向きな姿勢を見せたため非上場が回避されるとの期待感から買い戻しがさらに加速したため、連れて国内ハイテクセクターも一段高となり相場全体を押し上げ、ダウも上昇に転じた。セクター別では、自動車・自動車部品、メディア・娯楽が上昇した一方、保険が下落。

電気自動車メーカーのテスタ(TSLA)は第1四半期の出荷が過去最高を記録し、上昇。短文投稿サイトのツィッター(TWTR)は、テスラ(TSLA)のマスク最高経営責任者(CEO)が同社9.2%取得したことが明らかになり、上昇した。動画配信のロク(ROKU)はオンライン小売りアマゾン(AMZN)との提携延長で合意し、上昇。また、レンタカー提供サービスなどを供給するハーツ・グローバル(HTZ)は電気自動車メーカーのポールスターと6.5万台の電気自動車購入で合意したと発表し、買われた。一方、コーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)は、創業者で今週から暫定最高経営責任者(CEO)に復帰したショルツ氏が自社株買いを一時取りやめ従業員や店舗に投資する計画を発表し、下落した。

投資家の恐怖心理を示すVIX指数は20を割り込み18.45まで低下した。

Horiko Capital Management LLC

<FA>
情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ103ドル高、ハイテク株がけん引