8日のドル・円は、東京市場では115円27銭から115円54銭まで強含み。欧米市場では、115円38銭から115円79銭まで上昇し、115円66銭で取引終了。本日9日のドル・円は主に115円台で推移か。原油高継続でリスク回避的な円買いは縮小する可能性がある。

8日の米国株式市場は続落。バイデン米大統領は8日、ロシア産の原油や天然ガス、石炭の輸入を禁止すると表明したことが意識されたようだ。ジョンソン英首相も同日、ロシアからの原油と石油製品の輸入を2022年末までに完全に停止すると発表している。一方、欧州連合(EU)は今週にも債券の共同発行計画を発表する可能性があるとの一部報道を受けて、ユーロは反転した。債券の共同発行はユーロ圏諸国の財政政策を強化するとの見方が出ている。

ただ、原油などのエネルギー価格の大幅な上昇は世界経済を著しく圧迫するとの見方は増えており、このことは各国の金融政策にも大きな影響を及ぼすと予想される。明日10日に開かれる欧州中央銀行(ECB)の理事会では、インフレ高進の影響について議論されることになりそうだが、早急な金融引き締めについて慎重な意見が多くなる可能性がある。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:リスク回避的な円買い縮小の可能性